「CONTROL Resonant」をRTX 50シリーズ4機種で検証、DLSS 4.5の6x設定は平均4.1~4.9倍のフレームレート向上
「CONTROL Resonant」RTX 50シリーズ検証、DLSS 4.5の6xは平均4.1~4.9倍に

2026年9月24日に発売が予定されているRemedy Entertainmentの「CONTROL Resonant」を、GeForce RTX 50シリーズの4種類のGPUで検証した。パストレーシングによる光の表現と、NVIDIAの「DLSS 4.5」のマルチフレーム生成「6x」がフレームレートや操作応答性に与える影響を、フルHD/WQHD/4Kの3解像度で確認する。

パストレーシングとDLSS 4.5の特徴

「CONTROL Resonant」は、超常現象に侵食されたニューヨーク・マンハッタンを舞台にした三人称視点のアクションRPGだ。主人公のディラン・フェイデンを操作し、近接戦闘や超常的な能力を駆使して脅威に立ち向かう。開発・販売はRemedy Entertainmentで、PC版はSteamとEpic Games Storeでの展開が予定されている。通常版は7,990円、デラックスエディションは8,990円。

グラフィックス面の注目はパストレーシングだ。光が物体に当たって反射し、別の場所を照らす経路を追跡することで、直接光だけでなく間接光も含めた照明表現を行う。建物や自動車、窓ガラスなどが並ぶ都市を舞台にした本作では、光の反射や影の表現が見どころになる。画面内の情報を利用する従来の方式では拾えない、カメラの視野外にある物体の反射まで表現できるのも特徴だ。

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複雑な光を計算するだけに描画負荷は大きい。そこで活躍するのがDLSS 4.5だ。超解像の「Super Resolution」、レイ再構成の「Ray Reconstruction」、そして「Multi Frame Generation」(マルチフレーム生成)を組み合わせることで、高画質と高フレームレートの両立を狙う。

Super Resolutionは、出力解像度より低い解像度で描画した映像から、高解像度の画像をAIで再構成する技術だ。DLSS 4.5では第2世代Transformerモデルを採用し、映像の安定性や輪郭の滑らかさ、細部の表現を改善している。Ray Reconstructionは、レイトレーシングで生じるノイズを取り除く処理をAIに置き換えるもので、第2世代Transformerモデルはノイズ除去と超解像を単一のモデルで扱い、過去のフレームや画面内の情報を分析して画像を再構成する。

検証環境とテスト方法

今回の検証の中心となるのは、GeForce RTX 50シリーズで利用できるマルチフレーム生成だ。GPUが描画した1フレームに対してAIで最大5フレームを追加し、合計6フレームを出力するのが「6x」設定となる。目標フレームレートに合わせて生成倍率を調整する「Dynamic Multi Frame Generation」にも対応しているが、今回は固定の6x設定とフレーム生成オフの比較とした。

テストに使うビデオカードは、GeForce RTX 50シリーズから以下の4種類。RTX 5060 Tiはビデオメモリが16GBのモデル、RTX 5050は8GBのモデルとなる。

  • NVIDIA GeForce RTX 5090 Founders Edition
  • Gainward GeForce RTX 5070 Ti Phoenix GS
  • Gainward GeForce RTX 5060 Ti Python III 16GB
  • MSI GeForce RTX 5050 8G VENTUS 2X OC

検証環境は、CPUがAMD Ryzen 7 9800X3D、マザーボードがROG CROSSHAIR X870E HERO、メモリがG.SKILL TRIDENT Z5 neo RGB(16GB×2)、システムSSDがMicron Crucial T700(2TB)、CPUクーラーがCorsair NAUTILUS 360 RS、電源がSuper Flower LEADEX III GOLD 1000W、OSがWindows 11 Pro(25H2)。ドライバーは「Game Ready 616.92」を使用している。

テストでは、マンハッタンの一定コースを移動した際のフレームレートを、パフォーマンス測定ツールの「FrameView」で約60秒間計測している。画質設定は最上位プリセットの「最高」、レイトレーシングも「最高」に設定した。DLSSのSuper Resolutionは「バランス」に統一し、解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)、WQHD(2,560×1,440ドット)、4K(3,840×2,160ドット)の3種類。マルチフレーム生成の6x設定とフレーム生成オフで比較した。なお、ここでの「フレーム生成オフ」はDLSS全体を無効にした状態ではなく、Super ResolutionとRay Reconstructionは有効なままだ。

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6x設定で平均フレームレートは約4.1~4.9倍に

まずは平均フレームレートから見ていこう。MFGはMulti Frame Generationの略で、6x側の値にはAIで生成したフレームも含まれている。

6x設定では、フレーム生成オフに対して約4.1~4.9倍となった。RTX 5090は4Kでも平均313.9fps、フルHDでは平均616.0fpsに達している。RTX 5070 TiもWQHDで平均278.3fps、4Kで平均172.2fpsと高い数値を記録した。フレーム生成オフでは4Kで平均38.4fpsだっただけに、高解像度での映像の滑らかさを補う効果は大きい。RTX 5060 Ti 16GBはフルHDで平均241.5fps、WQHDで平均161.4fps、4Kで平均95.1fps。最も下位のRTX 5050でも、4Kで平均60.3fpsに到達した。平均フレームレートだけを見れば、4種類とも4Kプレイが可能に思える結果だ。

ただし、フレーム生成オフでは、RTX 5060 Tiの4Kは平均20.9fps、RTX 5050は平均13.7fpsにとどまっている。AIで表示フレームを増やしても、元になる描画の負荷が軽くなるわけではない。アクションゲームとしての遊びやすさを判断するには、遅延の大きさも見ておきたい。

PC Latencyの検証結果とGPU別の推奨設定

続いてPC Latencyをチェックする。これは、OSが入力を処理してから、完成したフレームをディスプレーに送るまでのPC内部の遅延を示す指標だ。マウスやモニター自体の遅延は含まれず、値が小さいほど応答性がよい。ゲームの種類やプレイヤー、入力機器によって感じ方が変わるため、一律の境界はないが、ここでは平均PC Latencyは50ms前後以下を目標に、50~100ms程度では操作感を確認し、100msを超える場合は画質や解像度を下げることを検討としたい。

RTX 5090は6x設定で、4Kでも42.8ms。平均フレームレートに加え、応答性でも今回の4種類の中で最も優秀だった。RTX 5070 TiはWQHDまでなら47.7ms以下に収まるが、4Kでは76.1msに増える。平均172.2fpsという表示フレームレートは十分高い一方、PC LatencyはRTX 5090の4Kに対して約1.8倍だ。4Kの精細さを優先する選択肢はあるが、戦闘での操作応答性を重視するならWQHDを軸に考えるのがよさそうだ。

RTX 5060 Tiは、4Kでは129.8msまで増大。4Kで平均95.1fpsだからといって、同程度のフレームレートをフレーム生成なしで出せる環境と同じ操作感になるとは言えない。今回の最高画質設定ではフルHDを基本にし、WQHD以上を狙うなら画質やレイトレーシング設定の調整を考えたい。

特に差が大きかったのがRTX 5050だ。6x設定ではフルHDでも96.3ms、4Kでは476.0msと、PC内部だけで約0.48秒の遅延が記録されている。平均60.3fpsという数値から、快適な4Kプレイを期待するのは難しい。この4K/6xの詳細ログを調べると、PC Latencyの最小値は402.3ms、最大値は565.3msだった。RTX 5050では、まずフルHDで画質やレイトレーシングの負荷を下げる方向で調整するのがよいだろう。

VRAM使用量とまとめ

高画質設定では、ビデオメモリ(VRAM)の使用量も気になるところだ。RTX 5090を使ってCapFrameXで記録したログから、平均と最大の使用量をまとめた。GPU全体の平均使用量はフルHDで10.04GB、WQHDで10.93GB、4Kで13.08GBだった。ゲームプロセスの分だけを見ても、フルHDで平均9.00GB、4Kで平均11.34GBに達している。最高画質設定は、GPU性能だけでなくVRAMにも余裕が欲しい条件と言える。

DLSS 4.5の6x設定は、今回の条件で平均フレームレートを約4.1~4.9倍に引き上げる大きな効果があった。ただし、映像の滑らかさと操作応答性を両立させるには、GPUに合った解像度や画質設定を選ぶことが大切だ。最高画質設定を前提にすると、RTX 5090は4Kでのプレイを狙える。RTX 5070 TiはWQHDがバランスを取りやすく、4Kでは操作応答性を見ながら設定を調整したい。RTX 5060 TiはフルHDを軸に、RTX 5050はフルHDでも画質やレイトレーシングの負荷を下げる方向で考えるのがよいだろう。