ポルシェ新型911 GT3 S/C試乗:最後の大排気量自然吸気エンジンは510PSの咆哮
ポルシェ911 GT3 S/C試乗:最後の大排気量自然吸気か

ポルシェGT3シリーズとして初の電動ソフトトップを採用した「911 GT3 S/C」の試乗レポートをお届けする。試乗車はPTS(特注色)の「914オリンパスブルー」で、オプションのストリートスタイルパッケージを装着したモデルだった。

約270kmの一般道を走り終えて

約270km一般道を走り終えて、まだ走っていたい、そう思えるクルマだった。これはあくまで勝手な推測だが、ポルシェがレーシングカーのようなGT3に、あえてカブリオレモデルを用意したのは、存続の危機にあるこの自然吸気エンジンのフィーリングと音を純粋に楽しめるモデルを今のうちに、という思いがあるのではなかろうか。

排ガス規制の現状とエンジンの未来

ご存知のとおり欧州連合(EU)の排ガス規制は年々厳しくなっている。現行のユーロ6も段階的に規制を強化しており、自動車各社が排気量をおさえてターボ化、ハイブリッド化しているのもそれによるものだ。今年の11月からは最新の排ガス規制、ユーロ7が施行されるとも言われており、ポルシェに限らずスポーツカーメーカー各社の高回転型大排気量自然吸気エンジンの存続が危ぶまれている。

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開発責任者の見解

大排気量自然吸気エンジンをポルシェは続けるのか。先のヨルグ・ユンガー氏にそのことについて尋ねてみると、このように答えてくれた。「ユーロ7に関しては最終決定が先送りにされているため、まだ確実なことはわかりません。今後、2、3年後にどうなるのかを正確に把握することは非常に難しい状況にあります。いずれ導入されることは間違いありませんし、我々もそれに備えなければなりません。補足するならば、ユーロ7に適合する自然吸気エンジンをつくることは可能です。ただし、今のエモーショナルな魅力を維持することは難しい。それでも自然吸気を維持することに意味があるのか――、それともまったく別のコンセプトを考案すべきなのか、検討する必要があります」

価格と総評

911 GT3 S/Cの車両価格は3843万円。もちろん絶対値は安くはないが、この中身であればとてもリーズナブルだと思う。これが最後の自然吸気になるのかはまだわからないが、もし買えるのであれば手に入れておきたい、感動的なモデルだった。

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