マツダの新型「CX-5」に乗り込んでみると、インテリアの雰囲気が旧型とかなり変わっていることに気がついた。ファミリーカーとして大幅に進化を遂げた新型CX-5の車内を旧型と比較してみよう。
マツダ「CX-5」のインテリア/安全装備を新旧比較!
(本稿の写真は撮影:原アキラ)
旧型はタイトでスポーティーなイメージ
旧型(2代目)CX-5のインテリアでマツダは、「空間」「フォルム」「質感」にこだわり、すべての乗員が心地よい緊張感と安心感を得られる車内を目指した。コックピットはドライバーを中心とした左右対称のT字型インパネを採用。眼前には丸型3眼針式メーターが並んでいた。シフトノブの位置は、初代から60mm上方に配置した。
ステアリングをはじめ、アクセルペダルやフットレストの位置、各種のマニュアル操作ボタンやスイッチ、ダイヤルなどはドライバーが自然に手足を伸ばせば届く位置に配置。目線の高いSUVでありながら、運転席に座れば同社のスポーティーモデル、例えば「ロードスター」に乗っているようなイメージがあった。
シートはブラックにレッドステッチを施したスポーティーなものから豪華なディープブラウンやピュアホワイトのレザーシートまで、幅広い選択肢を用意。サテンクロームの加飾プレートや上質な皮シボ加工なども相まって、ユーザーにはなかなか好評だった。
センターディスプレイは10.25インチの独立型。現代の目から見ると少し小さめだし、横基調のため、ナビで前方の様子を探索するのに使いづらいという側面は否めなかった。
後席はクラスの標準サイズをギリギリでキープ。ルーフが後方に向けて下がっていたせいもあって、頭上空間はそれなりな感じだった。競合車よりもちょっとだけタイトだったかもしれない。
新型は質感向上! ファミリーユースに最適
新型(3代目)CX-5のインテリアはシンプルかつ上質。上級モデルの「CX-60」や「CX-80」に準じた、ワンランクアップしたイメージに造りこまれている。
ドライバー中心のコックピットは相変わらずながら、エアコンルーバー加飾やホーンパッド上に新設した「MAZDA」ワードマークなど、より水平軸を感じさせるモチーフを配置。運転する際の姿勢変化が、より感じ取りやすくなっている。
シートはブラック(レザー、レガーヌ)が基本。グレードによりピュアホワイト/ブラックの2トーン、スポーツタンのレザーなどが選べる。手入れがしやすい車内がいいのか、それとも上質さを感じたいのか。それを基準に素材とカラーをチョイスしたいところだ。
視線誘導の観点から、クロームメッキの使用はなるべく抑えたとのこと。これにより、室内空間はシンプルかつクリーンな印象だ。
HMIでは、10.25インチのフルデジタルメーターを採用。背景とゲージの表示バース(遠近感)を極力合わせることで、画面全体で外とつながるコックピットを実現した。大型のヘッドアップディスプレイ(マツダではADDと呼ぶ)や静電ステアリングスイッチの採用など、デジタル化の面では大きく進化していて、2代目にあったマニュアル式のコマンダーやスイッチ類は見事に姿を消している。
旧型では横長だったセンターディスプレイは、15.6インチ(12.9インチモデルもあり)のタッチパネル式大型センターディスプレイに進化。インフォテインメントシステムはGoogle搭載だ。
物理的にもデジタル的にも進化した安全性
安全面では、Aピラーを前モデルから9mm細形化したことで、車両感覚がつかみやすい安心な前方視界を確保。また、ワイパーの作動域がガラス幅いっぱいまで広がったことで、雨の日の視界がよくなった。
センターディスプレイで確認できる映像の種類も充実。3Dカメラビューやシースルービューでの床下透過機能、サイドビューでのドアミラー格納時の再生機能などが追加となっている。ボディサイズが大型化しているから、駐車時はセンターディスプレイが頼りになるはずだ。特にシースルービューは、バックで駐車する際に車輪止めまでの距離が目で確認できるので、とても便利だなと思った。
Google搭載により音声認識のレベルは一気に向上。ステアリングを保持したまま、視線を落とすことなく音声でさまざまな操作(空調、オーディオ、ナビ設定)ができるのは、安全面でも大きな進化だといえるだろう。
原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。



