ふきんやビニールプールなどの製造販売を手がけるイガラシ(東京都世田谷区)が、熱中症の重症化防止に役立つ「ワンタッチアイスバス」(希望小売価格2万7280円)を今夏発売した。畳んだ状態から約10秒で広がり、水をためて浸かることで全身を冷やせる。
サイズは幅154×高さ27×奥行き50センチメートル。身長154センチメートルを超える人は膝を曲げて浸かることになる。持ち運びやすいよう、コンパクトにたためる仕様だ。
開発のきっかけはリトルリーグの父母からの問い合わせ
開発のきっかけは、子どもをリトルリーグに通わせる父母からの問い合わせだった。同社のWebサイトに「屋外で部活をしていて体調が悪くなった際、すぐに体を冷やせる製品を作れないか」という質問が届いたという。
試行錯誤を重ねて開発した製品について、同社の担当者は「熱中症の重症化を防ぐには、血液や臓器、脳など体の内部の温度を指す『深部体温』を素早く下げることが重要です」と説明する。
最も効果的なのは全身を水に浸すこと
「よく『アイスパックなどで首や脇の下を冷やすといい』と言われますが、新潟大学教育学部教授の天野達彦氏によると、それは冷却効率があまり高くないそうです。最も効果的なのは、全身を水や冷水に浸すこと。それを野外で可能にするのが、ワンタッチアイスバスです」(イガラシ担当者)
同社は、屋外スポーツのほか屋外イベント、屋外作業、暑い室内での作業における熱中症対策グッズとして売り込んでいく考えだ。
山善も組み立て式「エマージェンシープール」を発売
7月に開催された「第13回 暑熱対策展」では、深部体温を効率よく下げることを狙った製品が相次いで展示されていた。会場内には類似製品もいくつか出品されており、山善は約30秒で組み立て可能な「エマージェンシープール」(希望小売価格2万7500円)を2026年4月に発売している。



