トヨタの全固体電池、2027年実用化へ量産技術確立
トヨタ全固体電池、2027年実用化へ量産技術確立

トヨタ自動車は、次世代蓄電池として注目される全固体電池の量産技術を確立したと発表した。2027年から搭載車の投入を開始する計画で、電気自動車(EV)の普及に弾みがつく可能性がある。

全固体電池の性能と量産の課題

全固体電池は、従来のリチウムイオン電池に使われる液体の電解質を固体に置き換えたもの。エネルギー密度が高く、航続距離は現行比で約2倍、充電時間は10分未満に短縮できる。トヨタは2012年から開発を進めてきたが、固体電解質の耐久性やコスト面で量産化の壁があった。

今回の技術確立により、トヨタは2027年から搭載車を生産する方針。初期はハイブリッド車(HV)に搭載し、徐々にEVへ拡大する。トヨタの担当者は「量産技術の目途が立ち、2027年の実用化を目指す」と述べている。

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業界への影響と競合動向

全固体電池の量産化は、EV市場に大きな変革をもたらす。航続距離の大幅な向上と充電時間の短縮により、EVの利便性が飛躍的に高まる。トヨタは、全固体電池の特許を約1000件保有しており、技術面で優位に立つ。

一方、競合の日産自動車は2028年、ホンダは2020年代後半の実用化を目指している。韓国のサムスンSDIや米国の量子スケープなども開発を加速しており、競争が激化している。

トヨタは、全固体電池の生産を子会社のプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)で行う予定だ。投資額は明らかにされていないが、量産に向けて大規模な設備投資が必要となる。

今後の展望と課題

全固体電池の実用化には、コスト低減と生産性の向上が不可欠だ。トヨタは、現行のリチウムイオン電池とのコスト差を早期に解消し、普及価格帯のEVへの搭載を目指す。

また、全固体電池は、車載用だけでなく、定置型蓄電池や家電製品などへの応用も期待されている。トヨタは、電池事業を成長分野と位置づけ、外部供給も視野に入れている。

トヨタの技術確立は、日本の電池産業にとって追い風となる。経済産業省は、次世代電池の開発支援に力を入れており、全固体電池の早期実用化を後押ししている。

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