トヨタ自動車が、電気自動車(EV)一辺倒だった戦略を転換し、水素エンジンの開発に注力する方針を固めたことが、複数の関係者への取材で明らかになった。
脱炭素社会に向けた多様な選択肢
トヨタはこれまで、EVの普及に力を入れてきたが、世界的なEV需要の減速や、充電インフラの整備状況などを踏まえ、戦略の見直しを迫られていた。水素エンジンは、ガソリンエンジンと同じように内燃機関を使いながら、二酸化炭素(CO2)を排出しないのが特徴で、既存の技術を活用できる利点がある。
トヨタは、水素エンジンを搭載した車両の開発を進め、2026年までに市場投入することを目指す。また、水素エンジン車の普及に向け、水素の供給網の整備や、価格の低減にも取り組む方針だ。
水素エンジンの可能性
水素エンジンは、燃料電池車(FCV)と比べて、コストが低く、出力も高いという利点がある。一方で、水素の貯蔵や輸送に課題が残る。トヨタは、これらの課題を克服するため、関連企業や研究機関と連携を強化する。
トヨタの豊田章男社長は、これまで「EVだけが唯一の選択肢ではない」と述べており、今回の戦略転換は、この発言を具体化したものと言える。



