オムロン株式会社は、小型電気自動車(EV)向けに新開発した電動パワーステアリング(EPS)制御ユニットを発表した。このユニットは、従来品と比較して体積を約40%削減しながら、12V電源で動作する点が特長である。同社は、2026年からの量産開始を目指している。
小型化と12V対応の意義
新開発のEPS制御ユニットは、小型EVの設計自由度を高めるために開発された。従来のEPS制御ユニットは、高出力が必要な大型車向けに設計されていることが多く、小型車にはオーバースペックとなりがちだった。オムロンは、小型化と12V対応により、軽自動車クラスのEVにも搭載可能とした。これにより、車両の軽量化やコスト低減に貢献できるとしている。
また、12V電源は既存の車両システムとの互換性が高く、部品の共通化が進むため、自動車メーカーにとっては開発コストの削減につながる。オムロンは、このユニットをグローバル市場で販売し、特にアジアや欧州の小型EV市場での需要を見込んでいる。
技術的な詳細
新ユニットは、モーター駆動回路と制御回路を高密度実装することで小型化を実現した。放熱設計も最適化し、高い信頼性を維持している。最大出力は1.5kWで、12V電源で動作するEPS制御ユニットとしては業界最高クラスの出力密度を誇ると同社は説明している。
さらに、同ユニットはCAN(Controller Area Network)通信に対応し、車両の他のシステムと連携可能。自動運転機能の一部としても利用できるよう、冗長設計も施されている。
市場と今後の展開
世界の小型EV市場は、環境規制の強化や都市部での移動需要の高まりを受けて拡大している。オムロンは、この新製品を投入することで、成長市場でのシェア獲得を狙う。同社の担当者は「小型EVの普及には、部品の小型化と低コスト化が不可欠です。当社の新ユニットは、その課題を解決する一助となります」とコメントしている。
2026年の量産開始に向けて、現在複数の自動車メーカーと評価を進めており、すでに一部のメーカーから採用が決まっているという。オムロンは、2028年までに年間100万個の販売を目標に掲げている。



