三菱UFJ銀行は、電気自動車(EV)シフトを加速するため、脱炭素関連企業に投資する新ファンドを設立した。総額500億円規模で、国内外のEV関連スタートアップや部品メーカーなどに投資する。同行は、2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げており、今回のファンドはその一環だ。
ファンドの概要
新ファンドの名称は「三菱UFJ脱炭素イノベーションファンド」。投資対象は、EV向けバッテリーやモーター、充電インフラ、材料など、EV関連の技術やサービスを手掛ける企業だ。国内外の未上場企業を中心に、1社あたり数億円から数十億円を投資する。期間は10年程度を想定している。
EV市場の成長見込み
国際エネルギー機関(IEA)によると、世界のEV販売台数は2021年に660万台と前年比2倍以上に増加。2030年には3000万台を超えると予測されている。三菱UFJ銀行は、こうした市場拡大を見据え、EV関連企業への投資を通じて脱炭素社会の実現に貢献する方針だ。
三菱UFJの脱炭素戦略
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、2021年に「MUFGカーボンニュートラル宣言」を発表。2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。今回のファンドは、その目標達成に向けた具体的な取り組みの一つだ。MUFGの亀澤宏規社長は「EVシフトは脱炭素の鍵。ファンドを通じて革新的な技術を持つ企業を支援し、社会全体のカーボンニュートラル達成に貢献したい」とコメントしている。
他の金融機関の動き
他のメガバンクも同様の動きを見せている。三井住友銀行は2021年に「SMBCグリーンファンド」を設立。みずほ銀行も「みずほサステナビリティファンド」を運用している。三菱UFJの新ファンドは、これらと比べてEVに特化している点が特徴だ。
今後の展望
三菱UFJ銀行は、今後も脱炭素関連の投融資を拡大する方針だ。今回のファンドに加え、グリーンボンドの発行や、再生可能エネルギー事業への融資なども積極的に行う。同行は「金融機関として、脱炭素社会の実現に向けてリーダーシップを発揮していく」としている。



