EV向けバッテリーのリチウム価格高騰、供給不足が深刻化
EV向けリチウム価格高騰、供給不足深刻化

電気自動車(EV)向けバッテリーの主要原料であるリチウムの価格が高騰し、供給不足が深刻化している。2023年には前年比で約2倍に上昇し、自動車メーカーの生産計画に影響が出始めている。

リチウム価格の高騰要因

リチウム価格の高騰は、主に需要の急増と供給の追いつかない現状による。国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、2022年の世界のリチウム需要は前年比で約30%増加した。一方で、主要産出国であるオーストラリアやチリでの生産拡大が遅れており、供給不足が続いている。

自動車メーカーへの影響

この価格高騰は、自動車メーカーのEV戦略に大きな影響を与えている。例えば、トヨタ自動車は2023年7月、バッテリーコストの上昇を理由に、一部のEVモデルの価格を最大10%引き上げると発表した。また、日産自動車も同様に、2024年モデルからの価格改定を検討していると報じられている。

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代替技術の開発

こうした状況を受けて、各社はリチウムに依存しないバッテリー技術の開発を加速させている。例えば、ソニーグループとホンダの合弁会社は、2025年までにリチウムイオン電池に代わる全固体電池の量産化を目指すと発表した。また、マツダはナトリウムイオン電池の研究を進めており、2028年までの実用化を目標に掲げている。

政府の対応

日本政府も対応に乗り出している。経済産業省は2023年6月、リチウムなどの重要鉱物の安定供給確保に向けた戦略を策定し、海外の鉱山開発への投資支援やリサイクル技術の促進を打ち出した。また、資源外交の一環として、オーストラリアやチリとの連携強化を図っている。

リチウム価格の高騰は、EV普及の大きな障壁となりつつあるが、代替技術の開発や政府の支援により、中長期的には解決が期待される。

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