EV販売鈍化で電池大手の業績に暗雲、LGエナジーソリューションの戦略転換
EV販売鈍化で電池大手に暗雲、LGの戦略転換

世界的な電気自動車(EV)販売の減速が、電池メーカーの業績に影を落としている。韓国の大手電池メーカー、LGエナジーソリューションは2024年第2四半期(4~6月)の営業利益が前年同期比73%減の約195億円(約1800億ウォン)となったと発表した。これは市場予想を下回る結果であり、同社の株価も発表後に下落した。

EV需要の減速と在庫調整の影響

業績悪化の主因は、世界的なEV需要の減速と、主要顧客である自動車メーカーによる在庫調整である。特に、欧州や米国での補助金縮小や充電インフラ不足が消費者の購買意欲を削いでいる。LGエナジーソリューションは、テスラやゼネラルモーターズ(GM)などにバッテリーを供給しているが、これらの企業のEV販売が計画を下回ったことで、受注が減少した。

同社は「第2四半期は、一部の自動車メーカーによる生産調整の影響を大きく受けた」と説明している。また、金属価格の下落も収益を圧迫した。リチウムやニッケルなどの主要原材料の価格が下落したことで、販売価格に連動するバッテリーの収益性が悪化した。

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収益源の多様化とESS事業への注力

こうした逆境の中、LGエナジーソリューションは収益源の多様化を加速している。特に、エネルギー貯蔵システム(ESS)事業に注力し、家庭用や産業用の蓄電池市場でのシェア拡大を目指す。同社は2024年上半期に、米国で大規模なESSプロジェクトを受注したことを明らかにしている。

また、EV向け以外のバッテリー需要の開拓も進める。ロボットやドローン、電動工具など、新たな用途向けのバッテリー開発を強化し、特定市場への依存度を下げる方針だ。

競合他社との競争激化と今後の見通し

中国のCATLやBYDなど競合他社との競争も激化している。特に、中国勢は低価格戦略で市場シェアを拡大しており、LGエナジーソリューションは価格競争力の向上が課題となっている。同社は、高ニッケル系やリン酸鉄リチウム(LFP)など、多様な化学組成のバッテリーを開発し、コスト削減と性能向上を両立させる計画だ。

アナリストからは、「EV市場の成長鈍化は一時的であり、中長期的には再び成長軌道に戻る」との見方もある。しかし、LGエナジーソリューションのクォン・ヨンスCEOは、「市場環境は厳しいが、技術革新と事業ポートフォリオの多様化で乗り切る」と述べ、先行き不透明感を認めつつも、前向きな姿勢を示した。

同社は2024年通期の業績見通しについて、具体的な数値目標を公表していないが、下半期は新製品の投入やコスト削減効果により、収益が改善すると期待している。

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