EVシフト加速、中国メーカーが日本市場に攻勢
EVシフト加速、中国メーカーが日本市場に攻勢 (29.06.2026)

中国の電気自動車(EV)メーカーが日本市場への攻勢を強めている。2023年の日本国内におけるEV販売台数は前年比約2倍の8万8000台に達し、そのうち中国ブランドのシェアは約15%を占めた。特にBYD(比亜迪)は2023年に日本で約2000台を販売し、2024年には販売網を拡大する計画だ。

中国勢の台頭と日本市場の変化

日本自動車工業会のデータによると、2023年の新車販売台数に占めるEVの割合は約2.2%で、前年の1.1%から倍増した。この成長を牽引しているのが中国メーカーだ。BYDは2023年1月に日本市場に正式参入し、現在は約20の販売店を展開。2025年までに100店舗に増やす目標を掲げている。

また、上海汽車集団(SAIC)傘下のMGも2023年に日本でEV販売を開始し、2024年には新モデルを投入予定。中国メーカーの強みは、豊富なモデルラインアップと低価格帯にある。BYDの「ATTO 3」は税込み約440万円からと、日産「リーフ」やテスラ「モデル3」と比較して競争力のある価格設定だ。

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日本メーカーの対応と課題

日本メーカーもEVシフトに対応しているが、中国勢の勢いに押される場面も見られる。トヨタは2026年までに10車種のEVを投入する計画だが、2023年の国内EV販売は約1万4000台にとどまった。日産は「サクラ」などの軽EVが人気だが、中国ブランドの攻勢でシェアを奪われつつある。

自動車業界アナリストの田中一郎氏は「日本メーカーはハイブリッド車(HV)で強みを持つが、EV市場では中国勢に価格面で劣る。日本政府は2035年までに新車販売を全て電動車にする目標を掲げており、日本メーカーはEVへの転換を加速する必要がある」と指摘する。

今後の展望と市場への影響

中国メーカーの日本市場参入は、価格競争を激化させ、消費者の選択肢を広げる可能性がある。一方で、充電インフラの整備やアフターサービスの充実が課題だ。BYDは日本で充電ネットワークの構築も進めており、2024年中に急速充電器を100基設置する計画を発表している。

日本政府はEV普及に向け、2023年度補正予算で充電インフラ整備に約1300億円を計上。さらに、EV購入補助金を最大85万円に引き上げた。これらの政策が市場拡大を後押しする見込みだ。

中国メーカーの攻勢により、日本自動車市場は大きな転換期を迎えている。日本メーカーが競争力を維持できるか、今後の戦略が問われる。

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