中国EVメーカーBYD、2024年世界販売でテスラを上回る可能性
BYD、世界販売でテスラ超えへ

中国の電気自動車(EV)大手BYD(比亜迪)が、2024年の世界販売台数で米テスラを上回る可能性が高まっている。BYDの2024年第1四半期(1~3月)の世界販売台数は約30万台に達し、テスラの約23万台を大きく引き離した。このままの勢いが続けば、年間でも逆転は確実視される。

低価格戦略が奏功

BYDの躍進を支えているのは、積極的な低価格戦略だ。同社の主力モデル「シー(Seal)」や「アット3(Atto 3)」は、テスラの「モデル3」や「モデルY」と比較して、日本円で100万円以上安い価格設定がなされている。これにより、新興国市場を中心に販売を拡大している。

特に中国国内市場では、政府のEV購入補助金や充電インフラ整備が追い風となり、BYDは2023年に中国市場で約240万台を販売。2024年も同程度の販売が見込まれている。一方、テスラは中国市場での販売が鈍化しており、シェアを奪われつつある。

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欧州・東南アジアでも存在感

BYDは中国市場だけでなく、欧州や東南アジアでも積極的に販売網を拡大している。2023年にはタイ工場が稼働を開始し、東南アジアでの生産体制を強化。欧州では、ドイツやフランスなどで販売を開始し、2024年には欧州での販売台数を前年比で倍増させる計画だ。

「BYDの低価格戦略は、特に価格感応度の高い新興国市場で強力な武器となっている」と、自動車業界アナリストの田中氏は指摘する。「テスラは高級ブランドとしての地位を確立しているが、量販市場ではBYDの勢いに押されている」。

テスラの対応策は

テスラは、2024年に低価格モデル「モデル2」を投入すると報じられているが、具体的な時期や価格は未公表だ。また、完全自動運転技術の実用化を急ぐなど、技術面での差別化を図っている。

しかし、BYDも電池技術や自動運転技術で急速にキャッチアップしており、テスラの優位性は揺らぎつつある。業界関係者は「EV市場は価格競争の段階に入り、勝ち組と負け組の二極化が進むだろう」と予測する。

日本の自動車メーカーへの影響

BYDの台頭は、日本の自動車メーカーにとっても脅威だ。トヨタやホンダはハイブリッド車(HV)に強みを持つが、EVへの移行が遅れている。BYDの低価格EVが日本市場に本格参入すれば、国内メーカーは厳しい競争にさらされる。

2024年の世界EV販売台数は、BYDが約350万台、テスラが約180万台と予測されており、BYDが首位に立つ可能性が高い。この勢力図の変化は、今後の自動車業界の構造を大きく変えることになりそうだ。

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