欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は4日、米アップルに対し、約39億ユーロ(約6500億円)の制裁金を科すと発表した。音楽配信サービスを巡る競争法違反が理由で、EUがアップルに制裁金を科すのは初めて。
スポティファイの訴えが発端
発端は、スウェーデンの音楽配信大手スポティファイが2019年にEUに提訴したこと。スポティファイは、アップルが自社のアプリストアで、音楽配信アプリに対して外部の決済手段を利用することを禁止し、手数料を課していることは競争法に違反すると主張していた。
EUの判断
欧州委員会の調査の結果、アップルはアプリ開発者に対して、アプリ内でのより安価な代替音楽配信サービスの情報をユーザーに知らせることを禁止していたことが判明。これはEUの競争法に違反するとして、制裁金の支払いと是正措置を命じた。
欧州委員会のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は「アップルは10年にわたり、自社のアプリストアを悪用して音楽配信市場での競争を阻害してきた」と述べ、今回の決定は「公正な市場を取り戻すための一歩」だと強調した。
アップルの反論
アップルは声明で「この決定は強い反対意見に支えられており、事実を無視している」と反論。特に、スポティファイが市場で優位な立場にあることを指摘し、競争が損なわれたという主張は誤りだとしている。アップルは控訴する方針を示している。
今回の制裁金は、EUがこれまでに科した制裁金の中でも過去最高額の一つとなる。EUはグーグルやインテルなど他の米ハイテク企業にも多額の制裁金を課しており、規制の動きが加速している。



