AIエージェントへの購入・決済委譲、受容は限定的 ビザ調査
AIエージェントへの購入・決済委譲、受容は限定的 ビザ調査

ビザ・ワールドワイド・ジャパンは8月17日、オンライン購買におけるAIやAIエージェントに対する受容性に関する調査結果を発表した。調査は2026年6月、キャッシュレス決済を利用し、生成AIの利用に抵抗感がなく、日常生活で月1回以上生成AIを利用している20代~60代の男女、計4120名を対象にインターネットで実施された。

購入判断や決済の委譲は限定的

同社が2026年2月に発表した調査では、日本の消費者の51%が既にショッピングにAIを活用していることが明らかになっている。一方で、AIの活用が広がることと、購入判断や決済までをAIに任せることは必ずしも同じではない。今回の調査では、オンライン購買体験において、消費者がどこまでAIに任せられると考えているのかを確認した。

調査からは、商品提案や商品の絞り込みから決済までの購買プロセスにおいて対話型AIを活用しない理由として、「表示される商品情報や店舗情報が正しいか不安がある」、「検索・商品提案・絞り込み・カートへの追加・購入/決済などを正確に行っているか信頼できない」という回答に加え、「重要な商品は自分で確認してから購入したい」といった声が多く挙げられた。

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AIによる自動購入の受容は1%

さらに、AI非利用者に対して、正確性などの懸念が解消された場合にAIにどこまで任せられるかを尋ねたところ、回答は幅広く分かれたものの、「AIに任せることはできない」と回答した人が27%となった。また、AIの活用意向がある場合でも、「AIに依頼して商品をカートに入れてもらう(購入前に自分で確認する)」人は約5%、さらに、「AIに依頼して商品を自動で購入してもらう(購入前の確認も行わない)」と回答した人は1%にとどまり、AIによる購入判断から決済までを完全に任せることへの受容は極めて限定的だった。

安心して利用するための仕組み

調査では、数年後、AIエージェントが商品を自動で購入するサービスについて、信頼できる品質レベルではあるものの、不要な購入や損失が発生する可能性があることを前提に、安心して利用するために必要な仕組みとして最も近いものを尋ねた。その結果、「自身で内容を確認しながら利用することで、トラブルを防ぐこと」(50%)が最も多く挙げられた。また、23%の回答者が「不要な購入や損失が発生した原因を確認でき、その原因となったAIエージェントや事業者から適切な補償やサポートが受けられる仕組みがあること」、16%が「不要な購入や損失が発生した原因は確認できないが、商品を購入した店舗で返品や対応が受けられる仕組みがあること」、11%が「AIエージェントのサービスの利用料に一定の補償や対応費用が含まれている」ことと回答している。

情報共有の許容範囲は多様

AIエージェント同士の連携によって提案の精度が向上する可能性がある一方で、情報が多く共有されるほどプライバシーへの不安につながる中で、「提案の精度」と「プライバシー」とのバランスについて確認した。「どのAIにどの情報を共有するかは、その都度自分で判断したい」と回答した人が41%と4割を超えたものの、約2割の回答者が「信頼できるAIエージェント同士であれば、必要な範囲で情報を共有してもよい」(22%)、「直接利用しているAIエージェントだけに情報をとどめ、仲介となるAIには情報を渡したくない」(19%)、「仲介となるAIには情報を共有してもよいが、それ以外には情報を共有したくない」(18%)と回答している。

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こうした結果から、AIエージェントによる購買体験の普及に向けては、利便性だけでなく、利用者自身が確認できる仕組みや補償・サポート、そして情報共有を管理・選択できる「信頼と安心」を支える仕組みが重要であることが示唆された。