ポルシェが新型「911 GT3 S/C」を発表した。このモデルは、GT3シリーズとして初めて電動ソフトトップを採用し、4リッター水平対向6気筒自然吸気エンジンから510PSを発生する。車両重量は1497kgと、現行の911カブリオレシリーズで最軽量を誇る。
S/T譲りの軽量化技術
新型911 GT3 S/Cは、S/Tモデルから多くのコンポーネントを流用している。ドア、フロントフェンダー、フロントリッドはカーボン製で、ブレーキはセラミックカーボン製、ホイールはマグネシウム製と、徹底的な軽量化が図られた。セラミックカーボンブレーキにより約20kgの軽量化を達成。センターロック式のマグネシウムホイールは1本約9kgと、片手で持てるほど軽い。2シーターのみ、6速MTのみというシンプルな構成も軽量化に貢献している。
一般道での試乗体験
ポルシェの試乗会といえばサーキットが一般的だが、今回の試乗はポルシェ本社から約90km南下したシュウェービッシェ・アルプで行われた。広大な森林に囲まれたエリアで、ハイキングやサイクリングの好適地として知られる。朝ホテルを出発し、午前中に約180km、ランチ休憩をはさんで午後約90km、サーキットも高速道路もなしに、ワインディングロードをメインに一般道を270km走行するルートだった。これは東京〜名古屋間の距離に相当するが、ドイツの一般道は制限速度が基本的に100km/hで、市街地では70km/h、50km/h、30km/hと明確にルール化されており、ドライバーはそれを守っている。高速道路には速度無制限のアウトバーン区間もある。
制限速度100km/hの区間には速度取締装置(オービス)はないが、50km/hや30km/hの市街地には多くのカメラが設置されている。試乗者は「こちらの道を走るたび取り締まるべきは高速区間ではなく市街地であり、日本もそうすべきだと感じる」とコメントしている。
4リッター自然吸気エンジンの魅力
GT3譲りのフロントダブルウィッシュボーンサスペンションによる安定感は抜群で、バネ下重量が軽いため、スポーツモードでも乗り心地は良好だ。4リッター自然吸気エンジンは、最後の大排気量自然吸気エンジンとも言われ、その咆哮はファンを魅了する。
ポルシェはこのモデルを限定販売する予定で、詳細な販売台数や価格は未発表だが、コレクターズアイテムとして注目を集めている。



