NTTドコモは、次世代通信規格「5G-Advanced」の実証実験を公開し、その可能性をアピールした。5G-Advancedは、現行の5Gを進化させた規格で、超低遅延、高信頼性、高効率な通信を実現する。同社は、2025年の商用化を目指して開発を進めている。
実証実験の概要
実証実験では、5G-Advancedの特徴を活かした複数のユースケースが披露された。例えば、遠隔医療では、高精細な映像と触覚情報をリアルタイムで伝送し、遠隔地からの手術支援を可能にする。また、自動運転では、車車間通信や路車間通信を高度化し、衝突回避や隊列走行の精度を向上させる。
遠隔医療のデモ
遠隔医療のデモでは、医師が遠隔地からロボットアームを操作し、模擬手術を実施。5G-Advancedの超低遅延により、操作と映像の同期がほぼ完璧で、実際の手術に近い感覚で操作できることが示された。NTTドコモは、この技術が医療過疎地域の解消に貢献すると期待している。
自動運転のデモ
自動運転のデモでは、複数の自動車が高速道路を隊列走行。5G-Advancedの高信頼性通信により、車両間の距離を数メートルに保ちながら、安全に走行できることを実証した。また、歩行者や障害物を検知した際の緊急ブレーキも、遅延なく作動した。
5G-Advancedの技術的特徴
5G-Advancedは、3GPP Release 18で標準化が進められている。主な特徴として、AI/MLを活用したネットワーク最適化、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)向けの高スループット、産業用IoT向けの低遅延・高信頼通信などが挙げられる。NTTドコモは、これらの技術を組み合わせることで、新たなビジネス創出を目指す。
商用化への課題
商用化に向けては、基地局の増設や端末の普及、周波数割り当てなど、多くの課題がある。NTTドコモは、パートナー企業との連携を強化し、2025年の商用化を目指すとしている。また、6Gへの橋渡しとしても5G-Advancedは重要な位置づけとなる。
今後の展望
NTTドコモは、今後も5G-Advancedの実証実験を継続し、ユースケースの拡大を図る。特に、製造業や物流、エンターテインメント分野での活用が期待されている。同社は、5G-Advancedを通じて、社会課題の解決や産業競争力の強化に貢献するとしている。



