日本政府は、次世代通信規格「5G」の国内普及を加速させるため、2025年までに全人口をカバーする目標を正式に発表した。この目標達成に向けて、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの主要通信4社は、基地局の整備計画を前倒しし、投資額を拡大する方針を示している。
5G普及の現状と課題
現在、日本の5G人口カバー率は約90%に達しているが、地方部や山間部などでは依然としてエリア外が存在する。政府は、2025年までに全国どこでも5Gを利用できる環境を整えることで、地域間のデジタル格差を解消し、経済活性化を図る狙いだ。
通信各社の取り組み
各通信事業者は、政府の目標に呼応し、基地局の増設や既存設備の高度化を進めている。特に、従来のマクロセル基地局に加え、小型基地局や中継局の設置を積極的に行い、エリア拡大と通信品質の向上を両立させる計画だ。また、5Gの特性を活かした産業応用として、自動運転、遠隔医療、スマートファクトリーなどへの活用も期待されている。
- NTTドコモ:2024年度までに基地局数を2倍に増設
- KDDI:地方自治体と連携し、過疎地域での基地局整備を加速
- ソフトバンク:高周波帯と低周波帯を組み合わせたカバレッジ拡大
- 楽天モバイル:オープンRAN技術を活用したコスト効率的な展開
経済効果と今後の展望
総務省の試算によれば、5G普及による経済波及効果は2030年までに約50兆円に達すると見込まれている。特に、製造業、医療、農業などの分野で生産性向上が期待される。一方で、基地局建設に伴う環境影響や、電波の健康影響に対する懸念も指摘されており、政府は安全基準の徹底と情報公開を進める方針だ。
2025年の全人口カバー目標達成には、通信各社の協力と政府の支援が不可欠であり、今後の進捗が注目される。



