不登校児生徒の居場所「校内教育支援センター」広がる 佐賀県武雄市の中学で実践
不登校児生徒の居場所「校内教育支援センター」広がる 佐賀

学校に登校してもクラスに入りづらく感じている児童生徒が、校内の別室で学ぶことができる「校内教育支援センター」を開設する動きが全国で広がっている。児童生徒に居場所を提供し、常駐する教員経験者ら専門スタッフが学校生活を支援。それぞれのペースに合わせた活動などを通して、通学や在籍クラスへの復帰にもつながっている。

佐賀県武雄市立山内中の取り組み

6月下旬、佐賀県武雄市立山内中の校舎1階にある校内教育支援センター「あじさいルーム」では、生徒があいさつをしながら入ってくると、常駐する支援員の広松和泉さん(35)が笑顔で出迎えた。「今日も来られたね」と声をかける。

センターは2023年度に開設。現在は10人程度が利用している。それまで会議室として使われていた部屋で、他の生徒と接することなく行き来できるように、校舎内を通らなくても外側から直接出入りすることが可能だ。生徒の机の前のホワイトボードにはそれぞれの時間割が掲示され、学習や交流、談話ができるスペースが設けられている。

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工夫を凝らした居場所づくり

室内の一角には、生徒同士が自然に交流できるように、オセロやカードゲームを備えている。棚には様々なジャンルの本が並び、一部は生徒との会話から興味がありそうな本を図書館などで借りてきたものだ。広松さんは「『学校に行ってみようかな』と思えるきっかけ作りを日々考えている」と語る。

全国的な広がり

文部科学省の調査によると、2023年度の小中学校における不登校児童生徒数は約34万人と過去最多を更新。こうした中、校内教育支援センターは不登校の予防や早期対応の場として注目されている。同省は2024年度から「校内教育支援センター設置促進事業」を開始し、設置費用の一部を補助している。

効果と課題

山内中では、あじさいルームを利用した生徒のうち、約半数が在籍クラスへの復帰や登校日数の増加につながったという。一方で、専門スタッフの確保や、他の生徒との関係構築など課題も残る。広松さんは「一人ひとりのペースを尊重し、無理なく学校とつながる支援を続けたい」と話している。

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