名古屋市の河村たかし市長は14日、名古屋城天守閣の木造復元について、基本計画を年内に策定する方針を明らかにした。2028年度の着工、2032年度の完成を目指すとし、総事業費は約500億円を見込む。
木造復元の経緯と課題
名古屋城天守閣は、1945年の空襲で焼失後、1959年に鉄筋コンクリート造りで再建された。しかし、創建時の姿に戻すべきだとの声が根強く、2009年に木造化を目指す方針が決定。以降、技術的検討や市民との協議が進められてきた。
河村市長は「木造復元は市民の悲願。安全で確実な工法を選び、歴史的価値を後世に伝えたい」と述べた。一方で、木材の調達や耐震性の確保、職人不足など課題も多い。
基本計画の内容
基本計画では、復元の基本方針や工期、事業費の内訳などを盛り込む。市は2027年度までに詳細設計を完了させ、2028年度の着工を目指す。完成後は、内部を公開し、観光振興にも活用する方針だ。
市の担当者は「木材は全国から調達し、伝統工法を活かしながら最新の耐震技術も導入する」と説明。復元後は、年間200万人以上の来場者を見込む。
市民の反応と今後のスケジュール
地元経済界からは「観光資源として大きな期待がかかる」と歓迎する声が上がる一方、市民団体からは「費用対効果を検証すべきだ」との慎重論も出ている。市は年内に基本計画を策定後、パブリックコメントを実施し、来年度にも最終決定する見通し。



