警視庁は24日、東京・歌舞伎町の「トー横」に出入りする男女を海外に送るために誘拐した事件で、別の男性に対する国外移送目的誘拐容疑で住所、職業不詳の住吉会系暴力団組員、山尾輝斗容疑者(26)を再逮捕した。この男性は同庁に対し、カンボジアで特殊詐欺の電話をかける「かけ子」をさせられたと説明しているという。
事件の経緯
警視庁の発表によると、山尾容疑者は何者かと共謀して昨年7月、30歳代の男性に「普通の仕事。月に50万は稼げる」などと誘い、海外に送り込む目的で墨田区のホテルなどに誘拐した疑い。
仕事を探していた男性は知人から山尾容疑者を紹介され、一緒に本籍地の北海道を訪れてパスポートを取得。山尾容疑者から指示を受けて7月中旬に成田空港からカンボジアへ出国した。
詐欺拠点での実態
男性の説明では、首都プノンペンにある特殊詐欺の拠点に連れて行かれ、8月に解放されて帰国するまでの約1か月間、アジア系の約200人とともに午前8時から午後6時まで警察官を装ったオレオレ詐欺の電話をかけ続けた。詐欺のマニュアルを紙に書き写す作業もさせられたという。
指示役は中国人で、男性はかけ子の中にトー横での顔見知りもいたと話しているという。同庁は山尾容疑者が、トー横に出入りしていた複数の男女をこの拠点に送り込んだとみている。



