厚生労働省は2026年7月14日、人工知能(AI)を用いて胃がんをリアルタイムで検出する内視鏡診断システムについて、国内で初めて保険適用とする方針を固めた。2026年度中の導入を目指しており、これにより胃がんの早期発見率向上が期待される。
AI内視鏡システムの概要
このシステムは、内視鏡カメラの映像をAIが解析し、胃の粘膜に現れるがんの兆候を瞬時に識別する。従来の内視鏡検査では医師の経験や知識に依存する部分が大きかったが、AIが補助することで見落としを減らし、診断の精度を高めることができる。開発したのは東京を拠点とする医療機器スタートアップで、臨床試験では感度(がんを見逃さない確率)が95%以上、特異度(正常を正しく判定する確率)も90%を超える結果を示した。
保険適用の意義
保険適用により、患者の自己負担が軽減され、より多くの人が高度な診断を受けられるようになる。厚生労働省の担当者は「AI技術の医療現場への導入を促進し、国民の健康増進に寄与したい」と述べている。また、この決定は、AI医療機器の実用化を後押しするものであり、今後の関連技術の発展にも影響を与えるとみられる。
今後の展望
胃がんは日本人に多いがんであり、早期発見が治療成績に直結する。今回の保険適用により、内視鏡検査の質が向上し、がんによる死亡率の低下が期待される。厚生労働省は、他の消化器がんへのAI診断システムの拡大も視野に入れており、大腸がんや食道がんへの応用も検討中である。



