佐賀県は九州7県で面積が最小ながら、土地を贅沢に使い、人員も省エネな「余白のあるまち」だという。観光客の知らない佐賀の暮らしやすさを、地元出身のライターが紹介する。
「佐賀元祖忍者村 肥前夢街道」は忍者3人で運営
嬉野には、3人の忍者が常駐するテーマパーク「佐賀元祖忍者村 肥前夢街道」がある。テーマパークが3人で回せるのか疑問に思うが、実家の母によると、その昔、佐賀新聞に忍者募集の求人が出ていたそうだ。母は「もう少し若ければくの一として応募したい」と口にしていたという。
江戸時代の街並みを再現し、1990年にオープンした「肥前夢街道」は、サガテレビの開業当時の報道によると、敷地は東京ドーム約1個分に当たる4万2000平方メートルで、総工費は20億円。現在は「佐賀元祖忍者村 肥前夢街道」として営業している。
九州最小の県なのに、なぜ「広い」のか
佐賀県の面積は九州7県で最小で、全国でも42位。九州最大の鹿児島県のおよそ4分の1しかない。それでも土地を広く使っているのは、何もないのをあえてそうしているようにも思えてくる。
福岡のフリをする佐賀・鳥栖
鳥栖は、筆者が20年以上前、福岡市内で働きながらログハウスで暮らしたくて土地を探してたどりついた場所。鳥栖駅から博多まで特急なら約20分で、福岡を通勤圏内に捉えているエリアだ。高速道路のジャンクションもあり、九州のあらゆる方面への道とつながる。便が良過ぎる鳥栖は、佐賀というより福岡の入り口だ。
『あるある佐賀の底力 上巻・歴史編』(佐賀新聞社、1999年)によると、弥生時代、鳥栖一帯は青銅器の製造・出荷拠点だった。2000年前から、ものを作っては送り出す、いわば「弥生のテクノポリス」だったという。



