戦後81年の今年、高市早苗首相は全国戦没者追悼式で「決然たる誓い」として、「戦争の惨禍を、二度と繰り返さ『せ』ない」と語った。この1文字の追加に、憲法の理念との乖離を指摘する声がある。
憲法前文との違い
憲法前文には、「日本国民」が「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」とある。戦後に主権者となった国民による、政府に戦争を繰り返させないという誓いだ。
例年の全国戦没者追悼式で首相が「戦争の惨禍を繰り返さない」と語ってきたのは、戦没者や遺族に対してはもちろん、国民すべてへの誓いといえる。
1文字の重み
高市首相の「繰り返させない」という表現は、主語があいまいで、政府の責任を回避する意図が感じられる。憲法が国民に課した政府への監視という視点が欠けているとの批判がある。
この問題は、政府の歴史認識や戦争責任の捉え方にも関わる。首相の言葉は、憲法の精神に反する可能性があり、今後の政治姿勢に影響を与えるとみられる。



