来春に予定される札幌市長選を巡り、9月にかけて候補者擁立の動きが激化する見通しとなった。本命とされていた候補が辞退した自民党は28日、早ければ9月12日にも独自候補を選考する方針を固めた。9月2日には現職の秋元克広市長が正式に不出馬を表明し、前衆院議員の荒井優氏(51)も正式に出馬を発表するとみられる。
「大本命」の辞退で選考方法を再検討
「自民内部で足並みがそろっていない」「何のために集まったのか」――。23日夕、札幌市内で開かれた独自候補を決める党札幌市支部連合会(札連)の選考委員会の初会合で、委員から厳しい意見が相次いだ。同日午前、推薦を受けた3人のうち今洋佑衆院議員(43)(比例北陸信越ブロック)が突如、SNSで辞退を表明したためだ。
札幌市生まれで、東京大院修了後、内閣府を経て福井県大野市副市長を務めた今氏。行政経験も豊富で「大本命」(札連幹部)とされていたが、福井で10年以上活動し、当初から「本当に出られるのか」と懸念する声が上がっていた。
本人は7月下旬頃から札幌市の政財界の幹部と面会を重ねるなど出馬に向けた動きを本格化。今月中旬にも来札し、19日には選考委へ審査に必要な調書を提出した。関係者によると、突然の辞退となった背景には党内の福井県選出の国会議員らからの働きかけがあったという。
28日の総務会で選考方法を決定
23日の選考委では、今氏の扱いが不透明だったため書類選考は延期に。ほかにも「もっと開かれた選考方法にすべきだ」「党員投票をやってはどうか」などの意見が上がり、札連の総務会で選考方法を再検討することになった。
28日に開かれた総務会では、今氏以外で推薦のあった伴良隆市議(48)と藤田稔人市議(48)について、従来の選考委員28人による投票で候補を決める方針が決まった。9月5日の選考委で書類選考、同12日に面接を行った上で、候補者を発表する見通しだ。
終了後、札連の三上洋右会長は「党員投票は多額の経費と2か月近い時間がかかり現実的ではない。選考方法は当初から決まっており変える必要はないと判断し、みんなから理解も得られた」と述べた。
現職の不出馬表明で選挙戦の構図が本格化
札幌市長選を巡っては、現職の秋元氏が9月2日の後援会の会合で、支援者らに4選不出馬の意向を伝える方針を固めている。会合後には報道陣の取材に応じ、そこで正式に不出馬を表明する予定という。
秋元氏の不出馬表明を受けて、7月に中道改革連合を離党した荒井優氏も立候補を正式表明するとみられる。
このほか、ITシステム開発会社社長の入沢拓也氏(46)が無所属で立候補を表明している。また共産党も候補擁立に向け、準備を進めている。



