米イラン覚書締結、市場はTACOに賭け勝ち
トランプ大統領がヴェルサイユ宮殿でイランとの覚書(MOU)に署名した。この合意により、当面の相場は「TACO(トランプ・アンド・カンパニー・オプティミズム)」に賭けていた側が勝利したと言える。しかし、本当にイラン戦争は終結できるのだろうか。
覚書の中身と懸念点
ワシントンポスト紙が6月17日に報じた覚書の内容によれば、アメリカはかなりの譲歩を行った。双方は「60日以内に最終合意の交渉および締結を行うことを約束」しているが、以下の4点から最終合意に至らない可能性が指摘される。
- イランへの資金提供:凍結資金の解除などにより、イランに資金が支払われる。「イランの復興のために3000億ドルを投じる」との約束もあるが、誰が負担するのか不透明。
- ホルムズ海峡の曖昧な文言:覚書では「イランはオマーンと対話を行う」とあるが、完全な自由航行は保証されず、イランの影響力が残る可能性。
- 濃縮ウラン処理の譲歩:アメリカは「IAEA監督下での現地希釈処理」を認めており、国内の対イラン強硬派からの反発が予想される。
- イスラエルの反応:イスラエルがこの条件を黙認するとは考えにくく、レバノン攻撃などの「ちゃぶ台返し」が懸念される。実際、18日にはレバノン攻撃が行われた模様。
専門家の見解と市場の行方
外務省OBで中東専門家の宮家邦彦氏は、「アメリカとイスラエルによる第3次イラン攻撃の可能性は排除できない」と指摘する。半世紀の経験から「最も悲観的なシナリオが最もよく当たる」と述べている。
もしそうなら、MOU締結による株高シナリオは当てにならない。しかし、現在の市場の雰囲気は「タコスかナチョスか?」という楽観論が支配的で、株高が続く可能性もある。小幡先生の言う「バブル」そのものかもしれない。
(本編はここで終了。以下は筆者が週末のレースを予想する競馬コーナーです。)



