EVシフト加速、中国メーカーが欧州市場で存在感拡大
EVシフト加速、中国メーカーが欧州で存在感 (04.07.2026)

中国の電気自動車(EV)メーカーが欧州市場で急速に存在感を高めている。2024年の欧州新車販売台数のうち、中国ブランドが約8%を占め、前年の約4%から倍増した。この成長は、価格競争力とバッテリー技術の進歩に支えられている。

中国EVメーカーの欧州進出

中国のEVメーカーは、欧州の厳しい排ガス規制を追い風に、手頃な価格帯のモデルを投入している。BYDやMG(上海汽車)などが特に好調で、2024年上半期の販売台数は前年同期比で50%以上増加した。調査会社JATO Dynamicsのデータによると、2024年第1四半期の欧州EV販売で、中国ブランドは全体の約12%を占め、前年の6%から倍増している。

価格競争と技術革新

中国メーカーの強みは、低価格でありながら高性能なバッテリーを搭載している点にある。例えば、BYDの「ドルフィン」は、欧州の競合車種より約30%安い価格設定でありながら、航続距離は同等以上だ。また、中国メーカーはリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーの生産で世界をリードし、コスト削減に成功している。

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しかし、欧州連合(EU)は中国製EVに対する関税引き上げを検討しており、2024年10月には最大45%の追加関税が課される可能性がある。これに対し、中国メーカーは欧州現地生産を加速。BYDはハンガリーに工場を建設中で、2025年には生産開始を予定している。

欧州自動車メーカーの対応

欧州の老舗メーカーは、中国勢の台頭に危機感を強めている。フォルクスワーゲン(VW)は、2025年までにEV生産コストを30%削減する計画を発表。また、ステランティスは中国の零跑汽車との合弁会社を通じて、低価格EVを投入する方針だ。欧州自動車工業会(ACEA)の広報担当者は「中国メーカーの攻勢は、欧州産業にとって大きな挑戦だ。競争力を維持するためには、技術革新とコスト削減が不可欠だ」と述べている。

今後の展望

中国メーカーの欧州市場でのシェアは、2025年には15%に達するとの予測もある。ただし、関税や規制の強化、現地生産の遅れなど、リスクも存在する。一方、中国製EVの品質向上は顕著で、欧州消費者の間でも認知度が高まっている。調査会社IHS Markitは、2026年までに中国ブランドが欧州EV市場の20%を占めると予想している。

欧州の自動車業界は、中国メーカーとの競争激化により、構造変革を迫られている。伝統的な内燃機関からEVへの移行に加え、サプライチェーンの再構築やソフトウェア開発の強化が急務となっている。

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