韓国与党、戒厳令宣言で大統領の党離れ求める声も
韓国与党、戒厳令宣言で大統領の党離れ要求

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が12月3日夜、突如として非常戒厳を宣布したことを受け、与党「国民の力」のハン・ドンフン代表は4日、大統領の事実上の職務停止と党離脱を求める声明を発表した。戒厳令は国会の解除要求決議を受け、約6時間後に撤回されたが、韓国政界に激震が走っている。

与党代表が大統領の党離れ要求

ハン・ドンフン代表は記者会見で、「大統領の非常戒厳宣布は明らかに違憲であり、弾劾の理由になる」と断じた。その上で、「大統領は直ちに全ての国務から排除されるべきであり、与党としても大統領の党離脱を求める」と述べた。また、大統領の行動について「国民に大きな衝撃と混乱を与えた」と非難した。

尹大統領は3日午後10時25分ごろ、緊急談話で「反国家勢力の脅威から自由民主主義を守るため」として非常戒厳を宣布。軍を国会などに投入したが、国会は4日未明、本会議で出席議員190人中190人の賛成で戒厳解除要求決議を可決し、大統領は午前4時30分ごろに戒厳令を解除した。

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野党は弾劾準備を加速

最大野党「共に民主党」は4日、尹大統領に対する弾劾訴追案を準備していると発表した。同党のパク・チャンデ院内代表は「大統領の行動は憲政秩序を破壊する重大な違憲行為だ。速やかに弾劾手続きを進める」と述べた。弾劾訴追案は国会で在籍議員の過半数の発議と3分の2以上の賛成で可決され、憲法裁判所の審理を経て大統領が罷免される可能性がある。

一方、尹大統領は4日午前、戒厳令解除後の談話で「非常戒厳の宣布は極めて厳重な決断だったが、国会の要求を受け入れて解除した」と説明。しかし、与野党からは「無謀な行動だった」との批判が相次いでいる。

韓国社会に広がる衝撃

今回の戒厳令宣言は、1987年の民主化以降では初めて。韓国メディアは「民主主義の後退だ」と一斉に報じ、市民団体も抗議活動を開始した。ソウル市内では4日朝から、戒厳令撤回を求める市民らが集会を開き、「尹錫悦退陣」を叫んだ。

専門家は、今回の事態が韓国の政治不信をさらに深めると指摘する。政治学者のキム・ホンイル氏は「大統領が軍を動員して政治問題を解決しようとしたことは、民主主義の根幹を揺るがす行為だ。今後の政局は極めて不透明だ」と語った。

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