47都道府県中34道県で最多の外国人は?中国でも韓国でもないその国とは
34道県で最多の外国人は?中国でも韓国でもない国

日本の在留外国人が急増している。2025年6月時点で約395万人に達し、1990年の約108万人から35年で約4倍に増加した。しかし、その出身国構成は地域によって大きく異なる。京都大学地理学研究会第7代会長の重永瞬氏は、著書『新しい日本地理』の中で「外国人をめぐる議論においては、まずこの違いを理解することが大切だ」と指摘する。

34道県で最多の外国人はベトナム人

47都道府県のうち、実に34道県で最も多い外国人がベトナム人である。これは中国でも韓国でもフィリピンでもない。ベトナム人は特に技能実習生として地方に多く、人口減少が進む地域で欠かせない存在となっている。一方、東京や大阪など大都市圏では中国人が最多であることが多い。

オールドカマーとニューカマーの区分

重永氏によれば、1970年代まで日本に住む外国人はほとんどが韓国・朝鮮人であり、それにいくらか中国人が加わる程度だった。1980年代以降に来日した外国人は「ニューカマー」と呼ばれ、それ以前からいる「オールドカマー」と区別される。1980年代以降、中国、ブラジル、フィリピンなど多様な国籍の外国人が増加し、2010年代以降はベトナム人が急増した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

老華僑と新華僑の居住地の違い

中国人ニューカマーの先駆けは1978年の改革開放政策と日中平和友好条約締結後に来日した留学生である。1978年以降に国外に渡った中国人は「新華僑」と呼ばれ、横浜、神戸、長崎などの中華街に集まる「老華僑」とは異なる居住パターンを示す。新華僑は池袋など東京の都心部に集住する傾向がある。

ベトナム人技能実習生の急増

ベトナム人の急増は技能実習制度の拡大と軌を一にする。地方の農業や製造業では、ベトナム人実習生が労働力として不可欠な存在となっている。重永氏は「人口減少が進む地方で、ベトナム人はなくてはならない存在になっている」と述べている。

移動の「線」をたどる視点

重永氏は、外国人集住地域を「面」ではなく移動の「線」として捉える重要性を強調する。経済的中心の移動に合わせて、外国人も東へ移動する傾向がある。例えば、かつては大阪や神戸に多かった中国人が、今では東京やその周辺に多く住むようになった。

このように、日本の外国人構成は地域によって大きく異なり、単に「外国人」と一括りにできない多様性がある。政策立案や地域社会の受け入れ態勢を考える上で、こうした地域差を理解することが不可欠である。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ