EU、中国製EVに最大45%の追加関税を正式決定、域内産業保護へ
EU、中国製EVに最大45%の追加関税を正式決定

欧州連合(EU)は27日、中国製の電気自動車(EV)に対して、最大で45%に上る追加関税を課すことを正式に決定した。この措置は、EU域内の自動車産業を保護する目的で、7月4日から発効される。EUの執行機関である欧州委員会が、中国製EVに対する補助金調査の結果を受けて発表した。

追加関税の詳細と対象

追加関税は、既存の10%の関税に上乗せされる形で、中国製EVの輸入に対して課される。対象となるのは、中国で生産されEU域内に輸入されるEVで、対象メーカーによって税率は異なる。例えば、中国の大手EVメーカーであるBYD(比亜迪)には17.4%、上海汽車(SAIC)には35.3%、吉利汽車(Geely)には18.8%の追加関税が課される。その他の中国メーカーには平均で21%の追加関税が適用される。

EUの狙いと中国の反応

EUは、中国政府が自国のEV産業に対して巨額の補助金を投入し、不当に安い価格でEU市場に輸出していると指摘。このことがEU域内の自動車メーカーの競争力を損なっているとして、補助金相殺関税を導入した。欧州委員会の報道官は、「この措置は、公正な競争環境を確保し、EUの産業基盤を守るために必要だ」と述べた。

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一方、中国商務省は声明を発表し、「EUの決定は貿易保護主義であり、世界貿易機関(WTO)のルールに違反する」と強く反発。中国はWTOに提訴する方針を示しており、貿易摩擦の激化が懸念される。中国外交部の報道官も「EUの行動は、中欧の経済協力に悪影響を及ぼす」と警告した。

業界への影響と今後の見通し

この追加関税措置により、EU市場における中国製EVの価格は大幅に上昇し、販売競争力が低下すると予想される。EU域内の自動車メーカーにとっては、価格競争の緩和につながる一方、消費者にとっては選択肢の減少や価格上昇につながる可能性がある。また、中国製EVの電池や部品を調達しているEU企業への影響も懸念される。

EUと中国は、この問題を協議で解決するための対話を継続するとしているが、双方の立場の隔たりは大きく、短期間での合意は難しいとの見方が強い。今後の展開次第では、EUと中国の貿易関係全体に波及する可能性もあり、国際社会の注目が集まっている。

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