データセンターの電力消費、2030年には全発電量の約2割に達する可能性
データセンター電力、30年に全発電の約2割に

データセンターの電力消費、2030年には世界の発電量の21%に

調査会社Omdiaは2025年6月17日、データセンターの電力消費に関する最新予測を発表した。それによると、AI(人工知能)需要の急増を背景に、データセンターの消費電力は2030年までに世界の総発電量の約21%を占める可能性があるという。これは現在の約2%から大幅に増加する見通しだ。

AI需要が電力消費を押し上げる

Omdiaのアナリストは、特に生成AIや大規模言語モデルのトレーニングに伴う計算需要がデータセンターの電力消費を急増させていると指摘する。これらの処理には高性能なGPUや専用プロセッサが必要で、従来のデータセンターに比べて消費電力が桁違いに大きい。

同社の試算では、2024年のデータセンターの世界の電力消費量は約460TWh(テラワット時)だったが、2030年には約8,000TWhに達する可能性がある。これは現在の世界の発電量の約21%に相当する。

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地域別の影響

特に影響が大きいと見られるのは、大規模なデータセンターが集中する米国、中国、欧州などの地域だ。これらの地域では、電力網への負荷増大や電力料金の上昇が懸念される。一方で、再生可能エネルギーの導入拡大や、データセンターの効率改善技術の開発が急務となっている。

Omdiaは、データセンター事業者がエネルギー効率の高いハードウェアへの投資や、冷却技術の改善、再生可能エネルギーの直接調達などを進める必要があると強調している。

業界の課題と対策

データセンター業界では、すでにいくつかの対策が進められている。例えば、GoogleやMicrosoft、Amazonなどの大手クラウド事業者は、2030年までにカーボンフリーエネルギー100%での運用を目指している。また、液浸冷却やAIを活用した電力管理システムなど、新しい技術の導入も加速している。

しかし、Omdiaは、現在のペースでは目標達成は困難であり、より抜本的な対策が必要だと警告する。特に、AIモデルのトレーニング効率の向上や、エッジコンピューティングの活用によるデータ処理の分散化が重要になるとしている。

データセンターの電力消費問題は、気候変動対策の観点からも注目されており、各国政府や規制当局が新たな規制やインセンティブを検討する可能性もある。

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