戦国時代史研究の第一人者で静岡大名誉教授の小和田哲男さんが9日、奈良県生駒市のたけまるホールで講演し、放送中のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公・豊臣秀長の業績について語った。歴史ファンら約550人が聞き入った。
秀長は「秀吉の分身」
小和田さんはNHK大河ドラマの時代考証を1996年の「秀吉」から2023年の「どうする家康」まで8作品で担当。講演では「秀長は兄・秀吉の『黒子』ではなく、『分身』のような存在だった」と解説した。
織田信長による伊勢長島一向一揆攻めでは、越前一向一揆と対峙する秀吉に代わって羽柴軍を率いたことや、信長の命で蟄居中だった秀吉の代理で播磨へ向かい、交渉に成功して姫路城を譲られたことなどを紹介した。
豊臣政権の土台を支える
信長の死後は、各地の有力大名と秀吉との取り次ぎや接待を務めていたことに触れ、豊臣政権の土台を支えた役割を強調。秀長が死に、豊臣政権の雲行きが危うくなったことに「秀長がもう少し生きていれば豊臣家は短命でなかったかもしれない」と推測した。



