日本のファッションや美容品を、パリを入り口に欧米市場へ広げようとする取り組みが相次いでいる。品質の高さに加え、作り手の背景や使い方まで丁寧に伝えることで、消費者やバイヤーを引きつけている。
パリのポップアップショップに人々が集う
6月下旬、パリの流行の発信地マレ地区の店舗は、ファッション関係者や一般の消費者でにぎわっていた。日本で商業施設を運営するルミネが、パリ・メンズファッションウィークの時期に合わせ、約3週間にわたり開いたポップアップショップ「tokyo sense」だ。
アメリカから訪れたファッションマーケティング専攻の学生、ミロ・キッチングスさん(21)は、店員からじっくりと説明を聞いたあとにズボンを試着。気に入ったものを購入し、そのまま着て帰ることにした。「新鮮なデザインで素材選びも丁寧。日本のものづくりに感動した」と語った。
「本物」の価値が引きつける理由
ルミネの担当者によると、このポップアップショップでは、商品の背景や作り手の思いを伝えるストーリーテリングを重視。単に商品を並べるのではなく、日本の職人技や素材へのこだわりを説明することで、欧米の消費者に「本物」の価値を訴求している。
パリ在住のバイヤー、マリー・デュポン氏は「日本のファッションはクオリティが高く、ディテールに驚かされる。特に、作り手の哲学が感じられる点が魅力的だ」とコメントした。
欧米市場への展開が加速
こうした取り組みはルミネだけではない。複数の日本ブランドがパリ・ファッションウィークに合わせてショールームを開設し、バイヤーやメディアに向けて最新コレクションを発表。美容品分野でも、日本のスキンケア製品がパリの高級デパートで販売されるなど、存在感を増している。
日本のファッション業界関係者は「パリは世界のファッションの中心。ここで認められれば、欧米市場への扉が開かれる」と話す。品質の高さに加え、作り手の背景や使い方まで丁寧に伝えることで、消費者やバイヤーを引きつけている。



