JR東日本の交通系ICカード「Suica」のイメージキャラクターとして親しまれてきた「Suicaのペンギン」が、2026年度末で卒業する。2001年のICカードシステム導入以来、25年にわたり愛されてきたキャラクターの刷新に伴い、後継キャラクターの投票が9月23日に締め切られる。候補は「リス」「うさぎ」「オレンジの子」の3案だ。
ペンギン誕生の経緯と卒業の理由
ペンギンは、イラストレーターの坂崎千春氏の絵本の世界から生まれた。JR東日本によると、ICカードシステム導入当初、ペンギンのイラストがSuicaの「改札をスイスイ通れる」というコンセプトに合致したため、イメージキャラクターとしての使用を依頼したという。
その後、「Suicaのペンギン」としてそのかわいらしい見た目で多くの人々に愛され、Suicaの認知度向上や利用促進に大きく貢献してきた。しかし、JR東日本グループが経営ビジョンとして掲げる「Suica Renaissance」の推進により、Suicaが「移動のデバイス」から「生活のデバイス」へと進化することとなり、新たなイメージキャラクターへのバトンタッチが決まった。
「Penguin Years」とSNSの反響
昨年11月にペンギンの卒業が発表されると、SNS上では別れを惜しむ声が多数寄せられた。JR東日本はこうした反響を受け、2026年度を「Penguin Years」と定め、特設サイトを開設。卒業までの期間にさまざまなイベントやオリジナル商品を展開する予定だ。
9月には後継キャラクターの候補案が公表され、次代を担う若手クリエイターが原案を制作。「リス」は頭から尻尾の先まで一本のラインでつながるデザインが特徴で、「うさぎ」は人と街、未来をつなぐ存在として周囲に耳を傾けながら未来へ跳び進むというコンセプト、「オレンジの子」はポシェットにモグラを入れている謎の存在として描かれている。
候補3案の制作意図
「リス」について、制作担当者は「身体の模様は、頭から尻尾の先まで一本のライン(RAILWAY)で繋がっています。日本をつなぎ、人々の生活をつなぐJR東日本から着想を得て、この形になりました。親しみを感じてもらえるように、身体全体のフォルムを柔らかな曲線で表現しています」と説明する。
「うさぎ」については「移動手段を超え、人と街、未来をつなぐ存在として、周囲の声に耳を傾け、未来へ跳び進む『うさぎ』を選びました。キャラクターカラーの紫は『スイスイ(安心)』を象徴する青と、『ワクワク(感動)』を象徴する赤が混ざり合って生まれる色です」とし、「変わりゆくこれからの時代、『やってみよう!』と挑戦する背中をそっと押し、世代を超えた人々の暮らしに寄り添いながら成長していくキャラクターになってほしい」と願いを込めた。
「オレンジの子」については「土の中しか見たことのないモグラをポシェットに入れて、色んなところを見せてあげようとオレンジの子は思いつきます。お出かけの時のワクワクをこの子たちが表現できたらいいなと思って描きました」とし、「小さいモグラに色んな場所を見せてあげようとするオレンジの子の優しいところ、オレンジの子がなんの動物かいまいちわからないところにこだわりました」と語る。
投票の反響と結果発表
SNS上では「リスが一番シンプルで可愛いかなぁ〜」「謎ウサギ好きになってきた」「モグラが可愛すぎる」といった各候補を推す声に加え、「お願いだから3人とも採用してほしいです!」といった声も多く聞かれている。
投票は9月23日まで。JR東日本の担当者は「現在実施している新キャラクターデザイン投票については、多くのお客さまにご関心をお寄せいただいております」と反響の大きさを伝え、「結果については、11月18日のデザイン発表時にあらためてお知らせする予定です」としている。



