江戸に生きる人々の温かな日常と、人と人とのつながりを描く本格時代劇ショートドラマ『まめで四角でやわらかで』が、時代劇専門チャンネルで26日(19:00~)にTV初放送される。今年1月から公式YouTubeなどで配信され、全プラットフォーム合計5,000万回を超える再生数を記録している作品だ。
本作で初めての時代劇に挑戦したのが、本島純政。未知の世界に何を感じ、どう役を作り上げていったのか。京都の撮影所で得た学びや、今回の経験から見えてきた俳優としての目標を聞いた――。
初時代劇で苦戦した「~でござる」
初めての時代劇への出演が決まった時は、「挑戦したことがなかったので、不安でした」という本島。一方で、「新しいことに挑戦できるワクワク感もとてもありました」と期待も膨らんだ。
撮影までに自分にできる準備をしようと、動画や時代劇作品を観て武士としての歩き方や所作などを研究。現場に入ってからも主演の柳葉敏郎やスタッフに教わりながら、一つずつ身につけていった。
もともと時代劇は、祖父の家で一緒に観ることがあった程度で、本格的に向き合うのは今回が初めて。クランクイン前にはスタッフに薦められた時代劇を鑑賞したが、「言葉の意味も難しいですし、言葉遣いも現代と全然違う。時代背景も違うので、物語を理解するのに少し時間がかかりました」と率直に明かす。
特に苦労したのは言葉遣い。「“~でござる”という言葉も日常生活では言わないので、最初は苦戦しました」といい、作品を観るだけでなく、時代背景についても自ら調べて撮影に臨んだという。
衣装についても、「何枚も何枚も重ね着をしているので、とても大変でした。一回着て終わりではなくて、着崩れたら直さないといけないですし、江戸に生きていた方たちはこれを毎日自分で着ていたのかと思いました」と驚く。
カツラまで含めた“フル装備”の自身の姿には、「似合っているのかな」と心配に。それだけに、視聴者から「髷(まげ)姿が似合っている」と反響が届いたことは「本当にうれしかったです」と顔をほころばせた。
京都撮影でみそおでんに夢中に
今回の撮影での“新たな発見”を聞いてみると、本島から返ってきたのは、「みそおでんが好きだなと思いました(笑)」。雪見酒をするシーンで、おでんとそばを食べたが、寒い日の撮影だったため、「その時のみそ大根おでんがすごく染みたんです」といい、思わずみそを買って帰ったという。
京都撮影の合間に休みができた時には、スタッフから教えてもらったおでん店まで足を運んだ。それほどみそおでんを気に入ったようで、「時間があったらまた行きたいです」と声を弾ませた。
萩ノ輔の“茨の道”まで想像「お芝居が嘘じゃなくなる」
今回演じた萩ノ輔について、当初はその背景から、「暗い人物なのかな」と想像していたという。しかし、原作と台本を読み込むうち、その印象は変わっていった。
「とても前向きな人物だと思いました。その明るさの背景にあるのは何だろうと考えた時に、江戸の人たちの温かさに触れて、萩ノ輔自身も変わっていったのではないかなと思ったので、物語全体を通して“温かさ”を意識して演じました」
子どもたちとの手習いの場面では、萩ノ輔の「包容力」や「お兄ちゃんらしさ」、「優しさ」を意識。ただ、「僕とは似ていないキャラクターなので(笑)、“がんばって出さないと”と思いながら演じました」と振り返る。
役を作る上で以前から大切にしているのが、劇中では描かれないキャラクターの背景まで考えること。萩ノ輔についても、なぜ家を出たのか、家を出てから江戸へたどり着くまでにどんな経験をし、どんな“茨の道”があったのかを想像した。
それが特に生きたというのが、喜兵衛(柳葉)からおにぎりを渡される場面。「そこまでの人生を考えておくことで、おにぎりをもらって一口食べた時の感動のお芝居が嘘じゃなくなると思うんです。萩ノ輔の苦悩や軌跡を、自分の中でとても想像しました」
このように、「やれることは全部やりたいと思って、いつもやらせていただいています」と全力投球。今作は、1話約3分というショートドラマだからこそ、キャラクターの感情を短い時間で伝えることも意識して臨んだことを明かした。



