「気象は好きでもなかった」森田正光が語る皆既日食への情熱と天気予報の原点
森田正光が語る皆既日食への情熱と天気予報の原点

「気象は好きでもなんでもなかった」森田正光が語る皆既日食への情熱

テレビでおなじみの気象予報士・森田正光さん。親しみやすい語り口で人気を集める彼だが、実は高校を卒業するまで気象に特段の関心はなかったという。そんな森田さんが、どのようにして「森田さんのお天気」として愛される存在になったのか。その背景には、いくつかの明確なターニングポイントがあったようだ。

今回の対談は、近視予防を呼びかける眼科医であり『近視は病気です』の著者である窪田良医師が進行。第2回目となる今回は、前回に引き続き、森田さんが熱く語る皆既日食の魅力と、気象予報士としての原点に迫る。

不思議に満ちた皆既日食「これに勝る天文現象はない」

窪田:地球から観測できる天体ショーには様々なものがありますが、皆既日食は特に特別なのでしょうか?

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森田:彗星や流星群なども見に行きますが、私にとって皆既日食に勝る天文現象はありません。インドネシアやオーストラリア、メキシコやアルゼンチンなど、世界中を巡ってまで観測しています。ダイヤモンドリングが現れた瞬間、昼間なのに一瞬で空が真っ暗になります。太陽の明るさを実感する間もなく夜空が広がり、星が瞬き、鳥が驚いて飛び立ち、犬が吠え出す。そんな光景が広がるのです。

窪田:古代の人々がこれを経験したら、神の業と感じたでしょうね。

2010年7月、チリで観測された皆既日食の写真には、太陽が月に完全に覆われ、一瞬にして暗闇に包まれる様子が捉えられている。

森田:確かにそうでしょう。そもそも、太陽と月の見かけの大きさが同じという事実自体が驚きです。実際のサイズは全く異なるのに、重なるとぴったりと収まる。これほど不思議なことはありません。

プラネタリウムに魅せられて

森田少年の天体好きに影響を与えたものとは? その後の人生を変えた出会いについて、森田さんはこう語る。

「小学生の頃、家族で行ったプラネタリウムが忘れられません。あの星空を見た瞬間、『何だ、この世界は』と衝撃を受けました。それまでは気象にも天体にも全く興味がなかったのですが、あの体験が私の原点です。」

気象予報士としての道を歩み始めた後も、その情熱は衰えることなく、皆既日食を追いかける旅を続けている。

「低気圧が来ている」だけでは伝わらないこと

森田さんがテレビで天気予報を伝える際、常に心がけているのは「視聴者に分かりやすく伝えること」。その背景には、自身がかつて気象に無関心だった経験があるという。

「自分が知識ゼロだったからこそ、専門用語を並べるのではなく、『明日は雨が降るから傘を持って行こう』という具体的な行動に結びつく情報を伝えたいと思っています。『低気圧が来ている』だけでは、多くの人には伝わらないのです。」

窪田医師は、この姿勢に共感を示す。「近視についても同様で、『近視は病気です』と伝えるだけでは実感が湧きません。将来的に失明リスクが高まることなど、具体的な影響を分かりやすく伝えることが重要です。」

森田さんの天気予報が多くの人に愛される理由は、まさにこの「知識ゼロからの視点」にあるのかもしれない。

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