水野美紀、『風、薫る』美津役を振り返る「所作の縛りのなかで演じることで近づく」
水野美紀、『風、薫る』美津役を振り返る「所作の縛りで演じる」

現在放送中のNHK連続テレビ小説『風、薫る』で、一ノ瀬りんの母・一ノ瀬美津を演じる水野美紀が、役柄への思いや撮影を振り返るコメントを寄せた。武家の女性としての所作を身につけながら、時代の変化に柔軟に対応していく美津を演じた経験について語っている。

美津という人物像と所作へのこだわり

美津は、那須にあった小藩の旧藩主の一族として生まれ、農家となって明治を迎えた女性。気位の高さを持ちながら、いざという時には自らなぎなたを振るう豪胆さも備えている。一方で新しい物好きな一面もあり、夫・信右衛門をコレラで亡くした後、上京してりんたちと暮らし始める。娘たちの幸せは良家に嫁ぐことだと考えていたが、「ナースとして働きたい」というりんの覚悟を認め、その背中を押す。さらに、りんの自立に触発され、自身も瑞穂屋で働くようになる。

水野は、美津のキャラクター造形について「美津は武家の女性なので、最初のキャラクター造形は所作指導の先生に学んだことが多かった」と説明。手の置き方や食べ方、姿勢、風呂敷の包み方など、幼いころから身につけてきた所作や礼儀が人物像を形作っているとした。

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新たな表現への挑戦と実感

「口も大きく開けてはいけない。キリッと結んで、笑うときも袖で隠して笑う」といった細かな決まりの中で演技することで、「喜怒哀楽を表現したい部分も所作の縛りのなかで演じることで美津という人に近づく」と振り返る。「自分の生理とは異なる芝居の表現や感情の放出の仕方をするということは、今回が初めての経験でした」と、新たな表現への挑戦だったことを明かした。

クランクインから約1年にわたって美津を演じた水野は、りんが成長して孫が生まれ、さらに直美が家にやって来て赤ちゃんを産むなど、登場人物たちの人生が進んでいく過程を通して、「脈々と時代が変わって命が受け継がれていく感覚。そんな実感を持ちながら演じさせていただきました」と語った。

東京パートでの美津と娘たちへのエール

東京パートに入ってからは、美津について「もともと好奇心旺盛で対応力のある人だったのだろう」と感じたという。時代の流れや価値観の変化を察知し、目の前のことを受け入れて柔軟に対応できる人物だと分析。「子供たちに幸せになって欲しいし、育て上げるのが生きがいということは芯としてある」としながら、娘のりんが自分とは異なる人生を歩もうとすることを受け入れる「許容量」も持ち合わせていると捉えた。

自身についても「私も美津と同様で好奇心旺盛だし、適応力がある方だと思うので、同調する部分も多く、楽しく演じさせていただきました」とコメントした。

最後に、りんと直美へエールを求められると、「これから先も続くなら2人で力を合わせてたくましく生きていってほしい」と期待。「この時代に、男性に頼らず女だけで生き抜くってすごいことだと思いますので。最後まで2人らしく生きる姿を見せてもらいたい」と願いを込めた。

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