香取慎吾と鈴木杏が、9月6日から放送・配信が始まるWOWOW『連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」』(毎週日曜22:00~ ※第1話無料)で、映画『ジュブナイル』以来26年ぶりに共演した。8月31日に都内で行われた完成報告会で、2人が再共演を振り返った。
かつて子役と共演者だった2人は、今作で元夫婦を演じている。鈴木杏は「長く続けていると、こんなご褒美があるんだ」と喜びを語った。
26年ぶりの再共演への思い
同作は、東野圭吾さんが2014年に発表した同名小説を初めて映像化する社会派サスペンス。11年前のある事件をきっかけに妻と離婚し、孤独と虚しさを抱えて生きる中原道正(香取)と、義父が女性を殺害したことで「加害者家族」となった仁科史也(赤楚)を軸に、「死刑制度」や「償い」の意味を問いかける。鈴木は、中原の元妻・小夜子を演じる。
鈴木は、26年前の共演時を「あんなに無邪気に笑っていたのにね」と思い返し、「長く続けていると、こんなご褒美があるんだなと思いました」と再共演を喜んだ。ただ、撮影に入ると「しんどいシーンばかりでした。幸せな夫婦の時間をもっと過ごしたかったですね」と、感慨に浸っている余裕はなかったという。
夫婦役への感慨と信頼感
中原と小夜子は、娘を失った事件をきっかけに離婚。重い過去を背負った元夫婦だけに、再共演を喜ぶ気持ちとは対照的に、現場では苦しい場面が続いたようだ。
一方の香取は、「杏ちゃんが奥さんで本当によかった」と笑顔を見せる。「子どもの頃にご一緒して、そこからまさか夫婦役を演じるとは思いませんでした。あのときの思い出があるので、何十年も離れてはいたけれど、それが今回の夫婦の役につながる部分もあったと思います。初めましての方とはまた違う良さがありました」
26年間、頻繁に共演を重ねてきたわけではない。それでも、一度同じ作品を作った記憶が、長い年月を経て演じる夫婦の関係性にもつながったという。鈴木も「最初から信頼感はすごくありました」と語り、香取が隣にいることで「小さい頃の自分に戻ったように、すごく頼ったり、甘えたりしている部分がありました」と明かした。
「知っているはずの妻」に重なる変化
香取はさらに、26年ぶりだからこそ生まれた感覚が、今回の役柄にも不思議とリンクしていたと振り返る。「子どもの頃の杏ちゃんと今の杏ちゃんは同じ人なんだけど、経験を積んだり、いろいろなことがあったりして、あのときとまるで同じではない部分を今見ている感じもありました」
かつて知っていた鈴木と、26年の時を経た現在の鈴木。そこに感じた変化が、元夫婦である中原と小夜子の関係にも重なった。「今回の夫婦の役として、知っている奥さんのはずなのに、『知らない部分もあるのかな』と感じるところが、何十年ぶりにご一緒したこととリンクしている部分もありました」
26年ぶりに向き合った相手だからこそ生まれた、知っているようで知らない感覚。それが、過去を共有しながら別々の時間を生きてきた元夫婦の芝居にも自然と流れ込んでいったようだ。



