梶裕貴の音声AI「梵そよぎ」から着想 青山美智子氏の新作小説が公開
梶裕貴の音声AIから着想 青山美智子氏の新作公開

声優・梶裕貴がプロデュースする音声AIプロジェクト「そよぎフラクタル」から着想を得た、作家・青山美智子氏の最新小説『愛の声が聴こえたんだ』が3日、「WEB別冊文藝春秋」で公開された。あわせて、梶と音声AIキャラクター「梵そよぎ」が作品世界を表現したティザー動画も解禁された。

「そよぎフラクタル」とは

「そよぎフラクタル」は、梶の声優活動20周年を機に2023年に始動したプロジェクト。梶本人の声をもとに開発された音声合成ソフトとAIキャラクター「梵そよぎ」を軸に、AI技術とクリエイティブの新たな融合を模索している。急速なAI普及に伴う「声の権利」という課題に対し、公式ソフトの展開を通じて、表現者の権利を守りながら技術を共創する「音声AIの正しい在り方」を提示することを目指している。

小説のあらすじ

今回、青山氏が同プロジェクトから着想を得て、人とAIの関わりを描く恋愛小説を書き下ろした。主人公は、インテリアメーカーで営業部門の責任者を務める36歳の松木拓人。後輩に勧められ、生成AIサービス「Ajik(アジク)」の「AI占い」を試したところ、「けがに注意」という言葉が返ってくる。その占いどおりに手を負傷した拓人は、治療のため立ち寄った薬局でひとりの女性薬剤師と出会い、恋に落ちる。仕事ができ、人当たりもいい一方、気になる女性の前ではうまく振る舞えない拓人は、これまで誰にも見せてこなかった弱さを、アジクにだけ打ち明けるようになる。

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ティザー動画とコメント

約1分のティザー動画では、梶がナレーションと主人公・松木拓人役、梵そよぎがAI・Ajik役を担当。意中の女性の前で素直になれず葛藤する拓人と、静かな声で寄り添うAjikによる“1人と1機”の対話が描かれている。

梶は、青山氏の作品を朗読したことが企画のきっかけになったと明かし、「青山先生の文章からは、人間だからこそのあたたかみを強く感じます」とコメント。「そんな青山先生がAIをテーマに作品を書かれたら、一体どんな化学反応が起こるのか――今から楽しみでなりません!」と期待を寄せた。

青山氏は、「私たちにとってAIはとっくにSFの世界のことではなく、ごくごく身近な日常です。これからも予測できないほどのスピードでどんどん進化していくことでしょう。AIなしではもういられない現代社会で何が起きているのか、人とAIとのリアルな関わりの現状と課題、そして希望や可能性を、今、小説という形でここに書き留めておきたいと思いました」とコメントしている。

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