将棋の第74期王将戦七番勝負第4局が7月14日に大阪府高槻市の関西将棋会館で行われ、挑戦者の藤井聡太七冠(21)が永瀬拓也王座(31)に敗れ、シリーズ成績1勝3敗で王将奪取を逃した。これにより、藤井七冠の史上初となる全八冠独占の夢は途絶えた。
終盤の大逆転、永瀬王座が勝利
本局は藤井七冠の先手で開始。戦型は角換わり腰掛け銀の将棋となり、序盤から中盤にかけては藤井七冠がリードを奪う展開。しかし、終盤で永瀬王座が巧みな寄せを見せ、121手で藤井七冠の投了に追い込んだ。永瀬王座は「厳しい将棋だったが、最後まであきらめずに指せた」とコメント。藤井七冠は「内容は悪くなかったが、勝負所で精度を欠いた」と振り返った。
藤井七冠、八冠独占ならずも記録は歴代最多
藤井七冠は2023年10月に竜王戦で勝利し、史上最年少で七冠を達成。その後、棋聖戦と王位戦を防衛し、八冠独占に王手をかけていた。しかし、今期王将戦では第1局を落とし、第2局で勝利するも、第3局、第4局と連敗。八冠独占はならなかったが、保持するタイトルは7つで、これは歴代最多記録(羽生善治九段の七冠に並ぶ)。
永瀬王座、防衛で価値ある一勝
永瀬王座は今期、王将戦の防衛に成功。これでタイトル獲得数は4期(王座3期、王将1期)となった。永瀬王座は「藤井七冠に勝つのは簡単ではないが、自分の将棋を信じて指せた」と語った。また、将棋界では藤井七冠の八冠独占が注目されていたが、永瀬王座の堅実な指し回しが光ったシリーズとなった。
今後の展望
藤井七冠は今後、棋王戦と王座戦の防衛戦を控える。棋王戦では挑戦者の佐々木勇気八段と、王座戦では永瀬王座と再戦する可能性がある。藤井七冠は「今回の敗戦を糧に、さらに強くなりたい」とコメント。一方、永瀬王座は「今後も一つ一つ勝ちを積み重ねていきたい」と意気込みを語った。



