『昔話法廷』5年ぶり新作、天女の羽衣で家事裁判 森下佳子脚本、貫地谷しほり&桐谷健太&八木莉可子
『昔話法廷』5年ぶり新作、天女の羽衣で家事裁判 森下佳子脚本

NHK Eテレは22日午後8時から、『昔話法廷』の5年ぶりとなる新作を放送する。今回のモチーフは、滋賀県北部にある小さな湖・余呉湖に伝わる「天女の羽衣」。シリーズ初となる“家事裁判”を描き、脚本は大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』などを手がけた森下佳子氏が担当する。

シリーズ初の家事裁判、天女が夫を訴える

『昔話法廷』は、なじみ深い昔話の登場人物を裁く異色法廷ドラマ。特徴は、番組の中で判決が出ないこと。番組を観た子どもたちに判決を考えてもらう中で、主体的・多角的に考えることの大切さを伝える教育番組となっている。これまでに「桃太郎」や「三匹のこぶた」など11作を制作してきた。

新作では、天女が「婚姻の取消し」を求めて夫を訴える。原告・天女を貫地谷しほりが、被告である夫・彦兵衛を桐谷健太が、そして番組の目線となる裁判官を八木莉可子が演じる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

森下佳子氏「みんなにとって何が幸せなのかを考えなければならない」

森下氏は、法律監修の今井秀智弁護士の言葉が心に残ったとし、「刑事裁判は、どれだけの刑罰にするかを争うもの。けれど家事裁判は、誰が良いか悪いかを決めることが本質ではない。お互いの希望や欲求がぶつかり合ってしまった時に、どこに落としどころを見つけ、みんながどうすれば幸せになれるかを探るのが家事裁判なんだ」と述べた。その上で「単に天女と夫の言い分を『正義だ』『正義じゃない』とジャッジするのではなく、2人の周りにいる人たちも含めて、みんなにとって何が幸せなのかを考えなければならない」とコメントしている。

貫地谷は「実際に現場に入ると、改めて脚本のすばらしさに心が揺さぶられて、家で読んでいたときとはまた違う感情が込み上げてきました」と振り返り、「彦兵衛に羽衣を隠されたせいで天女の人生は変わってしまったのに、キャラクターが魅力的に描かれているので、つい彦兵衛を許してしまいたくなる」と語った。

桐谷は「最初脚本を読んだときは、彦兵衛は天然キャラのイメージが強かったので、ぽわ〜んとした感じで演じようかと考えていた」と明かし、「セットに入って証言台に立ってみると、まっすぐに天女と向き合おうとする彦兵衛の感情がすごく伝わってきました。だから、『もう一度、家族の時間を取り戻したい』という彦兵衛の一途さを大事にしました」と話した。

八木は「人間の美しさだけではなく、天女と彦兵衛どちらの弱さも描かれているのが素晴らしい」とし、監督から「番組を見る子どもたちの感情の揺れをリードしていく役割であってほしいから、表情ゆたかに演じてほしい」と言われたと明かした。その上で「やりすぎるとコメディみたいになってしまうし、シリアスすぎても怖くなってしまう。ちょうどいいバランスを探るのが難しかった」と語った。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ