「自分も発達障害の傾向があるのでは?」と不安になる人が増えている。精神科医・産業医で、自身もADHD(注意欠陥多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)である久米康宏氏(クメンタクリニック院長)は、著書『発達障害は最強のスキル: 発達障害・グレーゾーンかも?と思った人が成功できる』の中で、発達障害を「生まれ持った脳の個性」と位置づけ、その捉え方や対処法について述べている。
発達障害は「悪いこと」ではない
発達障害は、生まれつき脳の働き方に偏りがあり、物事の捉え方や行動パターンに独自の特性を持った状態を指す。代表的なものとしてADHD、ASD、LD(学習障害)の3つがある。久米氏は、発達障害は「病気」ではなく脳の個性であり、最も重要なのは二次障害を防ぐことだと強調する。
日本人の10人に一人が発達障害
「仕事が続かない」「ミスが多い」「ものをよく失くす」「遅刻が多い」といった困りごとがある場合、発達障害の特性が関係している可能性がある。久米氏は、周囲の理解と適切な環境調整が成功の鍵になると説く。
ASDという名称の変遷
「ASD」という呼称は2013年以降に使われるようになった。以前は「広汎性発達障害(PDD)」や「自閉症」、「アスペルガー症候群」と呼ばれていたものも、現在はASDに統合されている。



