創業者が手放したチェーンがコロナ禍で152%成長
天丼チェーン「金子半之助」が、創業者から異色のM&Aで事業を引き継ぎ、コロナ禍にもかかわらず152%の成長を遂げた。その背景には、創業者の祖父が残した「料理帖」と、それを継承した孫の思いがあった。
「粋で豪快」を共通言語に
株式会社オイシーズの工藤社長は、「創業者から引き継いだものを大切に事業化する。お客さんがブランドの価値として感じているものを手を抜かずに残し、磨き、展開していく」と語る。同社の入社研修や日常業務では、「粋で豪快」という合言葉が今も使われ、全社員の共通言語となっている。
料理帖に眠る未開のレシピ
国内事業本部長の長瀬太一さんは、祖父の「料理帖」について、「天丼だけでなく、焼物や煮物など、まだ誰も試していないページがたくさんある。そこから必ず新しい料理が生まれる」と期待を寄せる。ブランドは秘伝のタレと「粋で豪快」の精神、そして過去のレシピごと引き継がれた。
職人の技を仕組み化
しかし、国内38店舗・海外23店舗の規模で品質を保つには、思いだけでは足りない。オイシーズは職人の技を仕組みに落とし込み、全店で再現可能なシステムを構築。後編では、2カ月でアルバイトを「揚げ手」に育てる秘策を明かす。



