コンビニおにぎりでもおなじみの「もち麦」は、モチモチ・プチプチとした食感と豊富な食物繊維が特徴で、夏バテ予防にも役立つ食材として注目されている。雑穀メーカー「はくばく」によると、白米に混ぜて炊くだけでなく、ゆでもち麦を冷凍しておけばサラダやスープの具として活用の幅が広がるという。
もち麦の栄養と健康効果
はくばくの管理栄養士・渡辺百香さんは、「もち麦の最大の特徴は、食物繊維が多いことです。白米の25倍、玄米の4倍、ゴボウの2倍もの食物繊維を含んでいます」と話す。特に、腸内細菌のエサとなって健康効果をもたらす水溶性食物繊維「β-グルカン」が豊富だ。
渡辺さんによると、「現代の日本人に不足している食物繊維の量(1日当たり約3~6グラム)を、もち麦ごはんを1日2膳(1膳当たりの食物繊維摂取量は約2.2グラム)食べるだけでほぼ補うことができます」という。β-グルカンは、血糖値の急上昇を抑え、腸内で発酵分解されて産生される「短鎖脂肪酸」が免疫機能の増強や肥満の抑制に効果を発揮する。
家庭での取り入れ方と人気の理由
もち麦は白米に混ぜて炊くことでかさ増しでき、米不足が深刻化した一昨年来、売り上げを伸ばしてきた。はくばく広報担当の手塚俊彦さんは、「冷めてもプチプチした食感で、保水性が高いことから、近年はコンビニのおにぎりや冷凍弁当など、外食・中食市場でも採用された影響もあります」と説明する。
炊くときのコツについて、渡辺さんは「難しく考える必要はありません。もち麦は浸水不要ですし、特別な準備は要りません」と話す。白米1合に対し、もち麦50グラムを目安に、もち麦の重さの2倍量の水(もち麦50グラムの場合は水100ミリリットル)を足し、あとは白米を炊くのと同じように炊飯器のスイッチを入れるだけだ。
アレンジレシピと冷凍保存のすすめ
渡辺さんは「AIで味覚分析をしたところ、もち麦ごはんはカレーとの相性が良いことがわかってきました。もち麦の甘みがプラスされ、食欲増進にもなります」と話す。また、「ごはんに混ぜるだけ」ではない活用法として、「ハンバーグやギョーザのタネに、ゆでたり炊いたりしたもち麦を混ぜると、肉汁を吸い込んでジューシーに仕上がるだけでなく、プチプチとした独特の食感がアクセントになります」と勧める。
「ゆでもち麦」は、たっぷりのお湯で20分ほどゆで、流水でぬめりを取るだけで完成。もち麦と2倍量の水を炊飯器で炊いてもよく、この場合はぬめり取りは省略できる。出来上がったゆでもち麦は、ジッパー付きのポリ袋や製氷皿に小分けして冷凍すれば、スープやサラダのトッピングとして手軽に食物繊維をプラスできる。麦特有の香りが気になる場合は、国産のもち麦を選んだり、炊き込みごはんにしたりする工夫が有効だ。



