一般社団法人日本聴き方協会代表理事の松橋良紀氏は、『誰とでもうまく「話せる人」と「話せない人」の習慣』(明日香出版社)の中で、相手の心を動かす言葉の選び方について述べている。松橋氏は、「なぜか人の心に残る人は、言葉の『型』ではなく、言葉の『温度』を選んでいる。集団への同調から安心を優先すると、言葉からあなたらしさが消えてしまう」と指摘する。
「なんかつまらない人」が多用するフレーズ
「なんかこの人つまんない」と感じたことはないだろうか。松橋氏によると、つまらない人や面白くない人には共通点があり、それは凡庸フレーズが多いことだという。「正しいけれど、感情が動かない言葉」を乱発しているという。どこでも聞こえてくるフレーズは無難だが、聞く側にはほとんど印象が残らない。一方、同じ内容を話しても人の心に残る人は、言葉の「型」ではなく「温度」を選ぶと説明する。
心理学では、人の脳は「慣れ」に非常に敏感だとされている。聞き慣れた言葉を何度も聞くと、脳はそれを「新しい情報ではない」と判断してスルーする。例えば、同僚から「頑張ってください!」と言われても、心は動かないという。
「お疲れさま」より「圧巻でしたね」
松橋氏は、仕事ができる人が使うねぎらいワードとして、「お疲れさま」ではなく「圧巻でしたね」といった感情が動く言葉を挙げている。凡庸なフレーズではなく、相手の行動や成果に具体的に触れる言葉が、相手の心に残るとしている。



