秋篠宮妃紀子さまは11日、60歳を迎えた。精力的な活動ぶりが目立つ一方、普段は報道される機会が限られ、週刊誌やSNSなどでは真偽不明の情報も見受けられる。実際のところはどうなのか。交流のある人たちをたどった。
難病患者支援への思い
最初に話を聞いたのは、国指定難病「視神経脊髄炎スペクトラム障害」患者会理事長の坂井田真実子さん。免疫系の疾患で自分の体を誤って攻撃してしまう病気で、坂井田さんは常に痛みを感じながらも各地で啓発コンサートを開いている。
紀子さまは大阪・関西万博での啓発イベントを機に、繰り返しコンサートに足を運んでいる。終演後には出演者をねぎらい、「せっかくだから写真を撮りましょう」と集合写真におさまった。坂井田さんは「(写真を)みなさんの活動の時に使ってくださいねと言って下さり。私たちの疾患は知られていないとお伝えしていたので、本当にありがたいと思います」と語る。
直近では今年7月、都内で開かれたコンサートを鑑賞した。入場時に先導役を務めた坂井田さんはバランスを取れるか不安を感じていたが、紀子さまは「どんな支え方でも遠慮なくおっしゃってください」と声をかけ、手をつないで歩いた。普段は車いすを利用する坂井田さんが歩く姿に、他の患者から「勇気をもらった」との声が寄せられたという。
坂井田さんは「お会いするたびに、何かお力になれればと言ってくださる。感謝で胸がいっぱいです」と話す。
手話への熱意と皇室への広がり
紀子さまは手話を生かした活動も特徴だ。日頃の公務で耳が不自由な人たちと手話で交流するほか、外国訪問先で聴覚障害者が働く施設にも足を運んできた。2010年秋から手話を指導してきたのが、前全日本ろうあ連盟理事長の石野富志三郎さん。現在理事長を務める滋賀県聴覚障害者福祉協会(滋賀県草津市)で話を聞いた。
石野さんは「とにかく勉強熱心で、当事者がわかりやすい表現を求めて何度も何度も質問される」という。手話の技術だけでなく、聴覚障害者の権利を尊重する「ろうあ運動」の歩みや、生活する中での悩み、情報格差の課題について議論することもあり、石野さんは「寄り添おうという姿勢の現れ」と受け止める。
紀子さまに続き、長女の眞子さま(小室眞子さん)、次女の佳子さまも公務で手話を活用し、2025年に日本で初開催されたデフリンピック東京大会では長男の悠仁さまも手話で選手らと交流した。今年の天皇誕生日の一般参賀で天皇陛下も手話を披露するなど、皇室全体に手話の取り組みが広がっているが、石野さんは「紀子さまをはじめ、皇室の方々を通じて手話への関心が高まっていることは大変励みになります」と話す。
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