京都の花街で、芸舞妓の正装は「黒紋付」。背中と胸、袖の5か所に紋が入る格式の高い着物で、デビューの「店出し」、舞妓が芸妓になる「襟替え」、新年の始業式など特別な日に身につける。
八朔の伝統行事
五花街の一つ、祇園甲部では8月1日に芸事の師匠やお茶屋を訪れ、日頃の感謝を伝える伝統行事「八朔」でも着る。薄手で通気性のある「絽」で仕立てられた夏用の黒紋付は1年のうち、この日だけのぜいたくな装い。暑さ対策で昨年からはグループでタクシーを使って移動し、しきたりを守り継ぐ。
佳つ秀さんの決意
今年の八朔で、デビュー4年の舞妓・佳つ秀さんはキキョウやハギなど秋草が描かれた黒紋付であいさつ回りをした。「しゃきっと気持ちが改まります。来年は芸妓になるので、お稽古ごとを精進します」ときりりとした表情に、黒紋付が引き出す決意を見せた。



