1979年創刊の旅行ガイドブック「地球の歩き方」が、旅行の枠を超えたコラボ事業に力を入れている。『地球の歩き方 ムー 〜異世界の歩き方〜』『地球の歩き方 aruco ジョジョの奇妙な冒険』といったコラボガイドブックに加え、同書の表紙デザインを活用したカプセル玩具やお菓子、ホテルの客室など、さまざまな事業を展開している。
なぜここまでコラボを広げるのか。背景には、コロナ禍による売り上げ95%減という危機があった。
コロナ禍で学研グループに
「地球の歩き方」は40年以上、出版大手のダイヤモンド社(東京都千代田区)の子会社であるダイヤモンド・ビッグ社(同)が発行してきた。しかし、コロナ禍で海外旅行需要が激減。事業の維持が難しくなったことから、2021年1月に学研グループに入り、現在は新会社「地球の歩き方」として事業を展開している。
「地球の歩き方」でライセンスを担当する半田哲也氏は当時について「一度死んだような大ダメージを受けました。学研グループに入ったからといって、コロナが終わるわけではありません。海外のガイドブックを出すのは引き続き非常に難しい状況でした」と振り返る。
旅行は「非日常」だ。1年365日のうち、旅行を通じて読者と接点を持てる時間は限られる。「旅行というシーンだけで、われわれが一般の消費者の方と接点を持てるのが年30日くらいだとしたら、残りの335日は接点を持てません。コロナのような事態に陥ると、本当に立ち行かなくなってしまいます」(半田氏)。そこで、旅行だけでなく、日常の中でも「地球の歩き方」と接点を持ってもらうため、ライセンス事業に取り組んだ。
図案とコラボしたお菓子やアパレル
学研では、図案とコラボしたお菓子やアパレルなどのライセンス事業をすでに手掛けており、実績もあった。同社のライセンス担当者から「『地球の歩き方』だったら45年以上の歴史もあるから、絶対うまくいきますよ」と後押しされたことも、取り組みを進めるきっかけになったという。
「地球の歩き方」の国内シリーズは2020年から発売されており好調だ。旅行者だけでなく地元民からも支持を得ている理由とは。



