西洋美術の魅力をわかりやすい言葉で伝えた評論家・編集者でタレントの山田五郎(やまだ・ごろう、本名武田正彦〈たけだ・まさひこ〉)さんが14日、原発不明がんで死去した。67歳だった。葬儀は18日、親族と関係者で行った。
経歴と活動
1958年、東京都生まれ。少年期は関西で過ごし、高校では文芸部と美術部に所属。上智大学在学中、オーストリア・ザルツブルク大学に留学し、西洋美術史を学んだ。
卒業後は講談社に入社。若者向け雑誌「ホットドッグ・プレス」の編集長などを務めた。90年代に「タモリ倶楽部」「出没!アド街ック天国」などのテレビ出演をきっかけに知名度を広げ、アートやファッションへの独自の視点や考察で注目を集めた。
独立後と主な功績
2004年に独立し、評論家として本格的に始動。西洋美術、時計、都市文化など様々なテーマで精力的に講演、執筆した。特に08年に出版した著書「知識ゼロからの西洋絵画入門」(幻冬舎)は、美術の入門書として高く評価され、ロングセラーとなった。
21年からは、美術を対話的に掘り下げるインターネット番組「山田五郎 オトナの教養講座」をユーチューブで開始。美術の知識の有無にかかわらず楽しめる内容で、幅広い層から支持を集めた。25年には同番組の斬新さ、面白さが評価され、伊丹十三賞を受賞した。
病状の公表
一方で24年10月には、原発不明がんが見つかって抗がん剤治療を受けていることを同番組で公表。その後も治療の状況をファンや視聴者に報告していた。



