新宿三井ビルのど自慢に10年通うファン、中止期間経て「当たり前じゃない」と実感
新宿三井ビルのど自慢に10年通うファン、中止経て「当たり前じゃない」

毎年夏、新宿三井ビルディングで開催される「新宿三井ビルディング会社対抗のど自慢大会」。このビルで働いたことは一度もないにもかかわらず、10年間にわたって大会を追い続けてきた、大会ファンの小僧さん。前編では、この大会にのめり込ませた“伝説”との出会いを振り返った。後編では、中止期間を経て改めて感じた“三井ビルのど自慢がある幸せ”をつづってもらった。

3年間、還せなかった紙吹雪

この大会に通い始めて丸10年ですが、10回見れているわけではありません。自分が見に行けなかったわけではなく、コロナ禍による大会中止の年があったからです。

2020年、2021年、2022年と3年間にわたって、このイベントは中止となりました。今となっては夢幻のごとくといった感じですが、この時期には本当に多くのイベントが、中止や無観客での開催となりました。優先すべきが命であることは当然ですし、納得もしていましたが、無料で、しかも誰でもふらっと立ち寄ってステージを観られる開かれたイベントだからこそ、観客数を制限したり、距離をとったりするのが難しい。普段はそれが三井ビルのど自慢の大きな魅力なのですが、こういう時には逆にデメリットにもなるのだと痛感しました。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

僕は「甲子園の土」よろしくシュレッダー紙吹雪をジップロックで持ち帰って翌年還すというムーブを繰り返してるのですが、第45回(2019年)で持ち帰ったものを、3年連続で還せなかった時には「流石にもう無理かもしれない……」と思いました。

妻からの「早く捨ててよ」というプレッシャーもあったので、処分するしかないか、あるいはいっそ55HIROBA(※)で撒き散らそうか……なんてことも、正直考えました。でも、普段の55HIROBAで、少量とは言えシュレッダー紙吹雪を涙ながらにばら撒いていたら、それこそ警備員に取り押さえられていたと思うので、思い止まった当時の自分を褒めたいです。本当に見た目はゴミでしかないものを捨てないでいてくれた妻にも感謝しています。

※毎年「のど自慢大会」の会場となっている、新宿三井ビルの吹き抜け広場。

“エア三井ビルのど自慢”でつないだ空白

この時期僕は、開催予定日に現地に赴いて大好きなマクロミル尾崎の「卒業」をスマホで流しながら同じ角度でステージがあった場所を見るという、まあまあな奇行をしながら、「#エア三井ビルのど自慢」というハッシュタグで仲間たちと過去投稿をリポストしたりしていました。

結果的には、2023年に第46回が開催され、無事シュレッダー紙吹雪を還すことができたんですが、あの時の「もうやれない(やらない)んじゃないか」という不安で寂しい気持ちを忘れないでいたいし、今こうして毎年新たなパフォーマンスを見れている光景を当たり前のことだと受け止めてはならないと強く思っています。

実際に見れない期間を経て、その気持ちがより強くなったし、自分や家族の健康、無事休みを取得できていることのありがたみを、幸せとして改めて強く感じています。

次はいよいよ第50回

今年行われた第49回もとても盛り上がりました。Xでの投稿リアクションも今までにない規模で、現場も年々観客が増えているように感じられる中、次回はいよいよ第50回。“0と5が付くスペシャル回”として、3位以内で出場停止中のレジェンドたちも帰ってきます。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ

今大会を沸かせたベル・データのアゲハ蝶、スバル興業の和田アキ子、milabの大黒摩季も揃い踏みしつつ、前回チャンピオン・ターリー屋のnobady knows+や、前々回優勝のウィルオブコンストラクションの広瀬香美も復活が想定される豪華な陣容。どれだけ人が集まってしまうのか少し不安でもありますが……節目の大会が安全に楽しく素晴らしいものになることを、1ファンとして心から願っています。