パオロ・ソレンティーノ監督の最新作『グラッツィア 大統領 最後の散歩』(原題:La Grazia)が、2026年12月25日よりTOHOシネマズシャンテ他で全国公開されることが決定した。配給はギャガ。あわせて予告編、ポスタービジュアル、場面写真が公開されている。
トニ・セルヴィッロが7度目のタッグで主演男優賞を受賞
主人公のマリアーノ大統領を演じるのは、ソレンティーノ監督とは7度目のタッグとなるイタリアの名優トニ・セルヴィッロ。権力者の孤独と民衆への慈愛、父親かつ夫としての人間味を繊細な佇まいで体現し、第82回ヴェネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞した。
娘のドロテア役には『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』(2024)のアンナ・フェルゼッティ、旧友役には『LORO(ローロ) 欲望のイタリア』(2018)のミルヴィア・マリリアーノら実力派俳優が出演。ユーモアと哀愁を交えて多彩な人間模様を描き出す。
巨匠ソレンティーノの新境地、予告編には歴史建築が登場
ソレンティーノ監督は『イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-』(2008)でカンヌ国際映画祭審査員賞、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(2013)でアカデミー賞外国語映画賞を受賞した巨匠。本作は現イタリア大統領セルジオ・マッタレッラ氏が、アルツハイマー病を患う妻を殺害した高齢男性を恩赦したというニュースから着想を得たという。
公開された予告編には、ミラノ・スカラ座、トリノ王宮、キアブレーゼ城、ヴァレンティーノ城、モンカリエーリ城、ヴィラ・メディチ、イタリア科学アカデミーなど、イタリア屈指の歴史建築・文化施設が登場。ポスタービジュアルは重厚な執務室で思想に耽る大統領の姿を捉えている。
タイトルに込められた二重の意味と物語
タイトルの「グラッツィア」はイタリア語で「恩赦」と「恩寵」の二重の意味を持つ。ソレンティーノ監督は、イタリア大統領の内面に深く潜り込み、誰もが抱える葛藤とジレンマ、愛と憎しみ、怒りと赦しの本質に迫る。
ストーリーは、最愛の妻アウローラを亡くして8年、イタリア共和国大統領マリアーノ・デ・サンティスが任期満了まで6か月を残す中、安楽死合法化法案と2人の受刑者への恩赦という「3つの署名」を前に悩み、法律顧問の娘ドロテアから「私たちの日々は誰のもの?」と問われ、教皇や旧友との対話を経て、歴代大統領にも例のない行動へ踏み出すという展開だ。



